技術12
「目先の受け入れよりアガリに近い段階の受け入れ重視」(手作りの法則3)「アガリに遠い段階ほど変化重視」(手変わりの法則5)ということは「現麻本」でも再三申し上げてきましたが、その理由がこちらで具体的に書かれています。
牌姿Dは受けを残して打とする手もありますが、先にを引いた場合も、打として1シャンテンに取るよりはまだを落として良形、高打点変化をみたいところ、その時にが残っていた方がソーズの受け入れが広い分勝るので、この段階で打とした方がよいでしょう。手変わりをみるなら最大限見る(手変わりの法則4)というのはこのことです。
逆に言えば、へのくっつきは強い変化なので残したいが、先にを引いた場合は場況的に1シャンテンに取っていた方がよいと判断するのであれば打も候補に上がります。面子候補オーバーに受ける選択と同様、この手の選択は平面上では最善にはなりにくいですが、実戦ではが薄いのでを切ってもロスが少ないといったケースもあるので一応意識しておくといいと思います。
技術13
シャンテン戻しは落とした面子候補が面子になるツモを逃すという最大級の裏目があるので、特に先制テンパイを意識している時は選択しづらいもの。しかしどんな選択にも裏目がある以上、特定の牌を引いた時のことばかりを意識してしまうと正しく比較することができません。
「もっと勝つための現代麻雀技術論」で何度となく取り上げてきましたが、このようなケースでは、「残った面子候補が面子になった場合にできるくっつき1シャンテンの形が、1シャンテンを維持してテンパイした場合よりよい手ならシャンテン戻し」というのが一つの目安になります。
牌姿A〜F(牌姿Fは少牌になっているのでかを追加)でそれぞれ残した面子候補が面子になったくっつき1シャンテンを、技術11のテンパイ外しの基準に照らし合わせてみれば、シャンテン戻しが有利であることが御理解いただけると思います。
技術14
「受けの数より高打点の受け優先」(手作りの法則4)、「リャンメン以上、満貫以上の受け優先」(手作りの法則5)の具体例が示されています。受け入れ枚数に大差なければよりよい手になる受け入れを優先した方がよいのですから、技術7の、「受け入れ枚数を覚える必要は全くない」という理由もお分かりいただけたかと思います。
本記事に関するご紹介
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