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ネマタの天鳳日記 第91回

ネマタの天鳳日記 第91回

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 今回は3メンチャンかつ、でアガると安いので迷わず追っかけるところですが、仮にとあってダマ5翻現物待ちだとしてもこの点数状況ならリーチします。

 先行リーチがトップ目、南家から跳満をアガれば飛ばしてトップ終了(満貫止まりだと2確)、仮に空振りしたうえに東家に満貫放銃してもまだラスではないと、満貫を跳満にするリターンが大きく、放銃のリスクは少ないためです。点数状況が偏ると、平場におけるセオリーが成立しないことが増えます。

 麻雀戦術書はその性質上、扱う内容の大半が平場をベースにしているので、昨今の麻雀戦術書から学ばれた方は、平場でない時の打ち回しを特に意識してみることをお勧めします。

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 一発裏1で何と倍満直撃。毎回こう上手くいけばいいんですけどね(笑)

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 ラス前ダントツということで機械的にダマにしてしまいましたが、ラス目の下家は回線切れ、対門は放銃さえしなければラスにはならない。

 対門上家は19字牌しか切っていないのでテンパイまで遠い可能性が高く、ドラ西は3枚見え。リーチをしたがために高打点の手に放銃、ダマなら回避できていたというケースが果たしてどれほどあるでしょうか。

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 リーチによる加点のメリットも一見あまりなさそうですが、ダマで対門からアガったので、オーラスは上家に6000オールをツモられると逆転されます。下家は回線切れ、対門は振らなければラスはない3着目につき積極的にアガリを目指すメリットが薄い。上家は放銃のリスクを恐れず悠々と手作り可能で、アガれなくても連荘がある。

 ここからオーラス上家に捲られるのは、少なくともこの局で即リーチをしたために捲られるケースに比べれば、「レアケース」とは言えないでしょう。

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 オーラスかなり苦しい片アガリの形をアガれましたが、上家は6000オールの1シャンテンと危うく逆転されるところでした。

 点数状況絡みの問題は単純な持ち点だけでなく、他家との点差、他家がどの程度逆転手のアガリを目指すか、親が誰に回るかをふまえたうえで判断したいところです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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