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第235回 ネマタの麻雀徒然草

第235回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

MFC2(2003年3月稼働開始)からは日本プロ麻雀連盟とのタイアップで連盟プロが参戦。従来のCPUに加え、本人の肖像と声付きのプロCPUと当たるようになりました。(余談になりますが、前回の「いとさん」は「いとさん+」となって、新設されたリーグ戦のAリーグに出没するようになりました。例のネタをコナミの中の人が知っていたのかもしれません。)

プロCPUを撃破(自分トッププロCPUラス)すると、通常のオーブ獲得以外に、プロの段位に応じて☆1〜5を獲得。☆5つでオーブ1個に変換されるボーナスがありました。(ちなみに「本人」と同卓して撃破した場合は、☆の数だけオーブを獲得できる大チャンスですが、私は残念ながら一度も達成できませんでした。)プロCPUも4つの属性に分かれていて、当時参戦していた現Mリーガーを例に挙げると、前原、二階堂プロが朱雀、沢崎、多井、瀬戸熊プロが青龍、滝沢プロが白虎。確かに本人の打ち筋に近い属性が与えられているように見えます。

プロCPUの打ち筋で一般CPUと異なるのは、一色手狙いの鳴きを入れてくること。特に打点重視の白虎属性はそれが顕著に現れます。前回言及しましたが、シャンテンが進む受け入れ枚数を最大にするように打つアルゴリズムでは一色手は滅多に出ないので、「配牌で一色と字牌で◯枚以上あれば他色の数牌から切る」という感じで、人間らしい打ち筋を再現するために導入されたものと思われます。

ただ私の記憶する限りでは、CPUは一色手以外で鳴くのは役牌のポンだけ。つまり役牌以外の仕掛けが入れば一色手狙いが確定するので、ひたすら受け入れ最大にして即リーチを打ってこられるよりずっと対処しやすいものでした。役牌以外のポンをしないというのは、他の麻雀ソフトやアプリでもよく見られる仕様ですね。

MFC2時代のプロCPU関連で印象に残っているのは、滝沢プロのCPUと同卓した時のこと。1巡目から中張牌をバラ切りしていて一色手でもなさそう。もしかしてアレなのかと思っていたら、他家が切ったで滝沢プロのカットインが入り、大きな稲妻と共に黄龍降臨。まごうことなき国士無双でした。MFCのCPUのアルゴリズムを考えれば、九種九牌は流しませんし、配牌の段階でシャンテン数が最も低いのが国士無双であれば当然狙ってくるはずなのですが、CPUが国士を狙っていそうな河をそれまで見たことがなかったので、何かと意外に思ったことでありました。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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