こんにちは!赤坂ドリブンズの広報担当です!今日もドリブンズメンバーの思考を1分程度で読める記事にして紹介していきます!
第14回は、2月1日1回戦南4局、鈴木たろうの思考について。
1回戦、たろうは3着目でオーラスを迎えると、このイーシャンテンになった。
2着に浮上するためには、マンガン直撃かハネマンツモが必要になる。
まず最も想定されるのはやを引いてから高目の三色をツモアガリ。
ツモ
続いてを引いてリーチツモウラ1のこんなハネマンツモ。
ツモ
あるいは、こんなリーチツモウラ1もあるだろうか。
ツモ
さて、たろうに訪れる未来は・・・
見事、上記2番目のツモに当選。当然即リーチで直撃かツモウラ1条件に賭けることになりそうだが・・・
たろうはなぜか長考に入った。
・・・1秒、2秒、3秒・・・
ここでたろうの顔が映し出される。
村上・園田「ふ、不満そう(笑)でもまあ、それでもリーチいくしかないでしょ?」
・・・8、9、10秒・・・
この辺りで、村上・園田もさすがにざわつき始める。
村上「えっ!?これリーチいかないとかあるの?」
園田「不満ってことなのかなあ。でもダマテンにしても先に引いたらフリテンリーチできないからリーチでしょ?えっ?えっ?ダマってあるのかなあ?」
・・・15秒・・・20秒・・・
たろうが出した答えは、そのまさかのダマテンであった。
たろう「おれが何考えてたか教えてあげよっか?」
対局後、たろうが満面の笑みでこの局面について語り出した。
全員が固唾を飲んで耳を傾ける。
たろう「誠一さん(近藤選手)から倍直できないかなあ、って思ってたんだよね」
園田・村上「さすがです(笑)」
人間界では、3万点以上離れていたら逆転しようという発想にもならないところ。しかし、全知全能の神ゼウスは2着ではなくトップを見たというのである。
発想はわかるが、ダントツの近藤選手からどうやって倍満を直撃できるというのだろうか。
たろう「誠一さんがリーチしてくることは普通にありそうだから、(リーチしてから追いかければ)直撃できるんじゃないかなあって」
なるほど。牌譜を見ていただきたい。
注目していただきたいのは近藤選手の河だ。
役牌からまっすぐに打ち出し、も早く、その後にツモ切りが続いても出てきている。これは、リーチ手順を踏んでいることが多いのではないか。
また、フェニックスはトータルで少しでも加点したいところ。ダントツとはいえ、このオヤ番は絶好の加点チャンスなのである。
そういうチーム状況も加味し、たろうは近藤選手のリーチが想定できると踏んだのだ。
実際、この時点で近藤選手の手牌はこちら。
ピンフドラ1のイーシャンテンで、すぐにテンパイすれば十分リーチも想定される手牌だった。恐ろしい読みである。
しかし、仮に近藤選手から直撃できたとして、自分の手牌をどうやって倍満にするのだろうか。
たろう「引くだけじゃん」
またもや人間には理解のできない神のお戯れ発言が飛び出した。
この手牌にドラのさえ引いてしまえば、切りリーチで条件を満たすと言うのだ。
たろう「で、を直撃して一発かウラで倍満だよね」
言葉もない。
しかし、たろうは次巡にをツモると、少考の末、ツモ切りリーチを敢行した。
たろう「テンパイ外そうかとも思ったんだけど、にがくっついてもフリテンだし、ピンフにならないとハネマンツモが確定しないから切ったんだよね。ツモ切りリーチは、色んな要素を総合してだけど、ツモ切りリーチなら(端にかかった待ちなら即リーチになりやすいため)2着目からの直撃も少しだけ増えそうだからってのが大きいかな」
この言葉からもわかるように、たろうはこの1巡で2着に照準をズラしている。
ここが妥協点なのだ。
たろうがよく言う「欲張ってばかりで妥協点を見出せない人は弱い」という言葉通りの行動である。
妥協点に達するまで今回は1巡だけだったが、1巡だけでもトップまで見る渾身のわがままで、神が人類を震撼させた。
■赤坂ドリブンズのレギュラーシーズン残り試合は2月7日(木)、2月11日(月・祝)の2日間のみ!19時からAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定となっています。