- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 セオリー14
「持たれている」は「持たれていない」より高い精度で読めることが少なく、「持たれている」の中でもトイツ以上となると更に限定的です。
しかし、任意の牌がトイツ以上で持たれていると分かるというのは強い情報。129ページの牌図のように打牌選択が変わるケースも多いでしょう。「離れたトイツ落とし」のように、メンツ候補落としの中でも特徴的な手順を見落とさないようにしましょう。
131ページのような、アンコを逃した場合に空切りすることで手牌構成を読まれにくくする手筋は、昨今の戦術書で何度となく取り上げられたのでかなり浸透してきたように思われます。一度切っている牌を単に「裏目」と思ってしまうと選びづらい打牌です。そもままツモ切らない牌であれば何であれ有効牌なので、「将来手が進んだ時に出アガリしやすくなる有効牌」と考えてみるのもよいかもしれません。
133ページのように何巡かした後にアンコを逃す牌をツモった場合は、基本はツモ切りした方がよいでしょう。仮にでも空切りとなると、を1枚浮かせていたケースよりは、と持っているところにをツモって空切りしたケースの方が想定されやすいです。最初に切った牌がツモ切りなのに後から切られた牌が手出しならなおさら空切りと読まれやすくなります。
相手がを2枚手出しで落としてリーチした場合、トイツを続けて落とされていたら待ちに限らずがメンツ候補の一部になる待ちは考えづらく、離れていた場合はかと何かのシャンポン、からを切ってカンが想定されますが、やのリャンメンでは基本当たりにくいです。
しかし、離れたトイツ落としでも、間に何度も手出しが入ったとなれば、リャンメンのケースも否定できず、を残した理由が他に想定するのが難しいなら本線になることもありそうです。メンツ候補不足なら他の浮き牌へのくっつき狙いでからを切ることもあり、その後メンツ候補が足りて1シャンテンになってからを引いた場合は、コーツが完成してテンパイする受けを残すに越したことはないとを残される場合もあるためです。
やから基本的にを切らないから、待ちは無いという話はよくされますが、単にが2枚手出しされたというだけなら成り立たないケースもあることについてはあまり触れられたことがなかったので一応取り上げることにしました。
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