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第50回 ネマタの麻雀徒然草

第50回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

 対人戦で緑一色を初めてアガったのは2005年、「麻雀格闘倶楽部4」の頃。ゲームセンターは風営法で深夜営業できませんが、深夜も営業している施設に置かれている筐体なら深夜でも打てるということで、たびたび徹夜でプレイしていました。人生で一番麻雀を打っていた時期なのは間違いありません。

 当時行きつけだった漫画喫茶が、パック料金だけで麻雀格闘倶楽部を打つことが出来たので、ナイトパックが適用される時刻からお店に入って徹夜で打ちます。午前4時から6時まではメンテナンスでオンライン対戦が出来なくなるのですが、その時間帯は漫画喫茶のPCからハンゲームの麻雀を打っていました。メンテナンスの時間が明けると、パックの制限時間が来るまで再び麻雀格闘倶楽部。そこまで麻雀にのめり込んでいた時期があったというのが、今となっては信じられません(笑)

 メンテ明けが終わって何戦かした後、時間的にこれがラストの1戦。配牌は覚えていませんが緑の牌はというところ。これはもしやと思ったのですが、あろうことかドラが2s。普段なら嬉しいドラも、緑一色を狙うとなるとネックになるところ。これは無理かなと思っていると、何と下家の親が第一打にドラ切り! 麻雀格闘倶楽部はドラが切られると大きな打牌音がするのですが、その時は徹夜明けの眠気が完全に吹き飛ぶほどでした。

 慌ててポンをしましたが、緑一色の1アタマ4メンツを作るとなるとまた一苦労。形のうえではメンツ候補が足りていると言っても、は残り1枚。結局最初にテンパイした形は ポン ポン ポンの見た目だけ緑一色。をツモれと念じていると、引いてきたのは何故かラス牌の。よりによって何でその牌だと思いつつ、が出たとしてもアガろうと思っていたところ…次巡ツモった牌は、これまた何故かラス牌のだったのです。

 アガった時は嬉しいというより、流石に何か仕組まれているんじゃないかと疑ってしまったものでした。ラス牌を連続でツモったというだけでなく、親が第一打でドラを切らなければこのアガリはありません。一体何故親は第一打にを選んだのか、親も徹夜明けだったからうっかりドラを見落としたのかもしれませんが…。

 公式でイカサマ無しを謳っていて、統計データからも牌操作の類があるとは考えにくいのですが、何万戦に一回だけかなりドラマティックな展開が起こるように牌山が積まれるようなプログラムがされているという可能性については、公式が牌山作成用の乱数を公開しているわけではないので否定できません(わざわざ面倒なことをするとも思えないので、やはり無いとは思いますが)。

 これが全自動卓で牌を使用する麻雀であれば、牌が無機物である以上そこに積まれていたのは偶然で、偶然に偶然が重なった故の結果であると確信して震えるような感動を覚えたかもしれない…と、普段はネットもリアルも変わらないし、そもそもネットもリアルの一部と考えている私も、「やっぱり牌を積む麻雀じゃないと」と言っている人の気持ちが分かったような気がしたのでありました。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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