藤乃宮聖の三倍満【シンデレラファイトシーズン2 予選Final ピックアップ記事】

カメラが下からのアングルになり、照明は暗く、スクショとして出来がよくないのは百も承知だが、あえてこの画像を使いたい。筆者がこのシンデレラファイト予選finalで最も美しいと感じた、納得のいく戦いを終えた瞬間のシンデレラが写っているからだ。

藤乃宮聖。トップを獲ることでしか拓けない道を、三倍満和了によってこじあけようとしたが、惜しくも1牌届かなかった。

トップ目のさくら美緒と9300点差の3着目で迎えた東3局1本場、ドラは自風の、供託が1本あったものの、藤乃宮の大きい麻雀の前にはさほど意味を持たなかったのかもしれない。

ホンイツ・チートイツ・ドラドラをねらえる配牌から、手役をボカすことなくを切って、藤乃宮は真っ直ぐ進めていく。

道中さくらからドラのが放たれるものの、藤乃宮は一瞥もせず。・ホンイツ・ドラ3の12000になるイーシャンテンには取らなかった。

そんな藤乃宮の構想に、牌も応え始める。メンツ手とトイツ手を天秤にかける要となるツモ。もちろんやを引いてのチートイツも歓迎だし、

何よりこのツモが絶好だ。さらに

9巡目にもを引いてついにテンパイ。当然の打で、リーチ・ホンイツ・チャンタ・リャンペーコー・ドラドラの確定三倍満にして、リーチを宣言した。河に1枚切れているの行方が気になるところだが、

1枚はさくら美緒の手に両面ターツとして、

もう1枚は火野ハルナの手にペンチャンターツとして組み込まれていた。特に火野からは出ることも期待できた（危ぶまれた）ものの、火野は中筋になったを連打することで放銃を回避。スジはスジでもリーチ宣言牌のスジは、リャンカン形からの受けがあるので警戒対象になるのだ。こうして藤乃宮の三倍満リーチは空を切った。リーチの藤乃宮も見事だが、火野がを押さえたのもまた素晴らしかった。名勝負は、1人の力では作りえない。