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祈りを捧げてツモってきた牌は…大槻・柴田リーチの結末【シンデレラファイト シーズン2 予選Final 観戦記】

祈りを捧げてツモってきた牌は…大槻・柴田リーチの結末【シンデレラファイト シーズン2 予選Final 観戦記】

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一通vs.混老・平城渾身のリーチ【シンデレラファイト シーズン2 予選Final 観戦記】

 

この予選finalは、92人の予選参加者の中のベスト16なのだが、そのベスト16の内訳は、関東12に対し関西4と実に3倍もの差になる。

4つしかない席のうちの1つを勝ち取って♯4に登場するのは、高橋未希。

このシンデレラファイトシーズン2予選finalには「プロになってまだ9カ月です」「初めての放送対局です」という選手が少なくないが、その中でもひときわ初々しい。

しかし、麻雀は歴や背景で勝敗が決まる性質のゲームではない。東2局、高橋は伸び伸びと手を組み、

リーチ・ツモ・發・赤の2000/4000をツモり上げる。

このとき松本ちづるから入った追いかけリーチは両面の[⑤][⑧]だったが、待ち方に優劣などない。

しいて言うなら、アガった方がいい待ちだと言って差し支えないかもしれない。

東2局でのリーチ負けも含めて、松本にとっては辛い展開が続いた。

しかし、寒さに耐えてきた桜に、ついに蕾がつき始める。

ラスでの脱落も見えている3着目の松本は、南2局2本場、待ち取りがやや不満ながら、[三][4]のシャンポン待ちで追いかけリーチをかけると、先行リーチの大槻麻眞衣子から[4]をとらえ、リーチ・赤赤・裏1の12000は12600をゲット。

トップ目の高橋を視野に入れる。

 

松本は続く南2局3本場でも1000は1300オールをツモアガり、ついに高橋を逆転。

このまま逃げ切って、嬉しい本戦進出の権利を手に入れた。

高橋は東場で築いたリードを守り切れず、♯6にすべてを託すことに。

 

さくら美緒は、南2局の親番で[赤5]をツモり2000オールとするが、後続がなく3着で終了。

南4局では、リーチ者の一発や河底を消すなど、条件を細かくケアして3着でフィニッシュ。

こちらも♯6で仕切り直すことになった。

 

大槻は、南4局にようやく反撃の狼煙を上げる。

リーチ・ツモ・タンヤオ・イーペーコー・赤・裏ドラ1は3000/6000の収入に供託1本も入ったが、ここまで。

マイマイ初の放送対局は、ほろ苦い結果になってしまった。

 

♯4の余韻がまだ残る中、♯5東1局からスタートダッシュを決めたのは起家の北場千愛。

 

北場は軽快に仕掛けてまずはタンヤオ・赤・ドラの5800をアガると、続く1本場では一転して重いパンチを放つ。

 

4巡目リーチからの、リーチ・ツモ・中・赤4000は4100オール。

南3局にいったんトップの座を明け渡したものの、南4局にまくり返して本戦出場権を手繰り寄せた。

 

その南3局に、豪快な逆転劇を見せたのは、藤乃宮聖。

 

トップ目北場の[②][⑤][⑧]先行リーチに対して、[②][八]のシャンポン待ちで追いかけると、同テンの[②]を見事ツモアガり。

この暗刻の[②]が裏ドラにもなって、リーチ・ツモ・タンヤオ・赤・裏ドラ3の6000は6100オールに供託も3本手に入れて、18100差を一撃でひっくり返した。

 

好調の北場、藤乃宮にはさまれた柴田恵里は、東1局3本場に出アガり満貫からのリーチをかけるが、ドラの[西]をつかんで火野ハルナに8000は8900を献上。

点棒がないから前に出ざるをえなくなり、前に出たところで放銃。悪いリズムが終始つきまとってしまった。

このリーチで、12000あるいは16000を手にしていたら、あるいはその後の展開も異なるものになったかもしれない。

 

♯4で2着だった高橋未希、同3着だったさくら美緒、♯5で2着だった藤乃宮聖、同3着だった火野ハルナの4人が激突した♯6では、南4局に親番の火野が三面張を拒否したシャンポンテンパイを組んでリーチすると、先に[四][七]でテンパイを入れていた2着目のライバル藤乃宮が一発で[④]をつかみ、リーチ・一発・ドラ1で7700の直撃となった。

火野は続く1本場を手堅くまとめて流局に持ち込み、嬉しい6枚目の切符を手にした。

 

♯6からは火野ハルナが、本戦へと殴り込みをかける。

筆者が初めて女性プロを意識したのは2021年2月、自身がプロになるための研修中のことだった。講師の方が

『女流の人は特に、早めに放送対局とか呼ばれることあるから、所作はきちんとやっとこうね。』

と言っていたのを聞いて、そういうもんなのかな、と漠然と思っていた。

 

その後、同じ研修を受けていた長澤茉里奈が「RTD  Girls Tournament2021」の決勝卓をわかせると、陽南まこは「シンデレラファイトシーズン1」準決勝で三倍満をツモって、こちらも決勝卓へ。

講師の言っていたことがあまりにも早く実現し、筆者は身震いしたのだった。

 

次は、1番最近女性プロを意識した話。2022年12月、テレビでM1グランプリを見ていた時のことだった。

第18代王者となったウエストランドの「あるなしクイズ」のネタだ。「アイドルにあって役者にないもの」という出題を受けた井口浩之さんが、「向上心。他人を蹴落としても自分だけは売れてやるという飽くなき向上心の固まりだから。」「そこらへんの舞台役者、お互いの芝居見に行くだけで一つも成長しない。」と斬り捨て、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。

 

前者を女性プロ、後者を男性プロのことだと思って、改めて読んでみたら、どうだろう。もちろん十把一絡げにはできないが、男性プロが麻雀のみに向き合っているのに対し、女性プロの視線の先には必ずファンがいる。

そこを「女流はチャラチャラしている」「男性の方が女流よりも麻雀が強くて優れている」と揶揄する向きもあるが、どっちが本物のプロかと考えた時に、筆者としては、女性プロではないかと思うわけだ。

 

上手い麻雀に拍手を送りたい夜があれば、一方で手に汗握って応援したい時もある。視聴者は、消費者は、いつだってワガママだ。【4着即脱落】の厳しいルールが盛り上げてくれて、みなさんはここで本物のプロの姿を見て楽しむことができる。シンデレラファイトは、見る雀が女性プロと二人三脚でたどり着いた最高の夢舞台なのかもしれない。

 

この6人を加え、総勢44人がぶつかる本戦だが、次は2023年4月26日(水)に抽選会が行われる。配信もありますので、ぜひご視聴くださいますようお願いいたします。

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