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ネマタの麻雀講座 第12回 「リーチアガリの打点」

ネマタの麻雀講座 第12回 「リーチアガリの打点」

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 「牌の組み合わせ」「手牌構成」「役とドラ」「点数計算」と取り上げてきましたが、本題に入る前にもう一つ押さえておきたいことがあります。それは。「リーチしてアガった場合の平均打点」です。

リーチ 額面上 実際 ダマロン ダマツモ
40符1翻 1300 2500 役なし 1100
30符2翻 2000 3500 1000 1500
40符2翻 2600 4600 1300 2000
30符3翻 3900 6100 2000 2700
40符3翻 5200 7200 2600 4000
30符4翻 7700 8800 3900 5200
40符4翻 8000 8900 5200 7900
5翻 8000 10800 8000 8000
6翻 12000 12900 8000 12000
7翻 12000 14700 12000 12000

(※リーチの打点については、『科学する麻雀』(講談社現代新書)を元に作成しています。)

 例えば30符2翻(平和のみの手をリーチしてロンアガリ、一発も裏ドラもつかなかった場合)は2000点ですが、実際は一発裏ドラ、メンゼンツモがあるので約3500点になります。

 古い戦術書には、「1000点の手を2000点にするためにリーチ棒の1000点を出すのは見合わない」から平和のみはダマとされる場合もありましたが、実際は約3500点にもなるのですから、ほとんどリーチで問題ないと言えます。

 今となっては平和のみの手ででも基本はリーチという判断はだいぶ浸透したように思われますが、麻雀の話をする際に、「リーチアガリ時の平均打点」が出てくることは、「額面上の打点」と比べて圧倒的に少ないです。

 平均3500点と言っても、実際に出現するのは2000点や裏1の3900点だったりで、3500点というアガリ点自体は存在しないからやむを得ないことですが、そのため、多くの方が無意識のうちに、「額面上の打点」で、リーチするかどうか、あるいはリーチを目指す手作りをするかどうかを判断しているように思われます。額面上の打点で判断するとリーチを過小評価してしまうことになるので、手作りや押し引きの判断の基準が正着からどうしてもズレてしまうことにもなります。
 
 「役とドラ」「点数計算」「リーチアガリの平均打点」を押さえれば、自分の手牌がアガれた時に何点程度の手になるかを大まかに見積もることができます。「牌の組み合わせ」「手牌構成」と合わせれば、どのような手牌も具体的にパターン化することができます。パターン化ができれば、どのような手牌に対しても、アガリを目指すうえで何を切り、どのような手牌にした方がよいのかについて一定の基準を設けることができます。

 「現麻本」では、「何を切るか」については一定の基準を示しましたが、「何故それを切るのか」については容量の都合でほとんど取り上げられなかったので、こちらでは、「何故それを切るのか」「どうすれば実戦でその牌を切るという判断をすることができるのか」を中心に取り上げていくことにします。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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