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ネマタの天鳳日記 第100回

ネマタの天鳳日記 第100回

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 1手で一色手の4メンツ1雀頭の候補が足りる手牌で、鳴いても高いのでから仕掛けていきますが、またしても下家は早々とドラを切ってきています。

 前回、「使いやすく、可能なら使いたいドラが切られたら1シャンテンにはなっている」としましたが、今回は下家にとってドラが「使いやすく、可能なら使いたいドラ」ではないケースとして国士無双狙いがあります。むしろこの河なら国士狙いを先に思い浮かべた人も多いのではないでしょうか。

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 しかし国士狙いと決めつけるのも早計です。配牌の段階で浮き牌のヤオチュウ牌が無く切りの時点で手牌に中張牌の浮き牌も無くなり、がドラとはいえ他に切る牌が無い(と、下家が判断した)ケースも有り得ます。

 この河でリーチが入ったということは、やはり国士ではなく、ドラ切りの時点で他に浮き牌が無いメンツ手だったということになります。前回と異なり今回は早いリーチが入っても降りやすいので仕掛け自体は問題ありません。

 気になるのは手出しのトイツ落とし、ドラを切った時点で浮き牌の無い1シャンテンであれば次にメンツが完成する牌を1枚引いた時点でテンパイするので、トイツ落としは基本的に起こりません。

 あるとすれば

 ツモ→打、ツモ→打リーチのような手変わりを挟んだ時くらいでしょうか。

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 単騎の満貫テンパイ。チンイツの多メンチャン変化や一通やドラで倍満変化まである手になりましたが結果は親にツモられました。

 ドラも全部見えているので降りることはほとんどないですが、待ちはかなり絞れていて、危険牌を止めても単騎テンパイにはなるので流局間際に通ってない牌を引けば止めることは考えます。

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 ドラ切りはメンツ候補オーバーの2シャンテンからでした。当記事をご覧の方なら、「メンツ候補オーバーならメンツを作るだけのメンツ候補より、役割のある浮き牌残し」でのトイツを落としがよいと考えられる方が多いと思いますし、私もそうします。

 「使いやすく、可能なら使いたいドラが切られたら1シャンテンにはなっている」としたのも、シャンテン数が2以上の手牌でドラ切りが正着と言える手牌は稀だからです。

 ただし実際は打ち手がドラの見切りが早いタイプである可能性もあり、序盤のドラ切りであればなおのこと「見切りが早い」あるいは、「ドラであることの見落とし」である可能性も高くなります。

 この場合はドラを切ってきたからという理由で警戒を強めたためにアガれる手を逃してしまうこともあるので難しいところですが、余裕があれば、「相手の手順が信用できないから読みを入れない」ではなく、「相手の手順が正確でない可能性がどの程度あるか」を踏まえたうえで読みを入れるようにしたいところです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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