タンヤオがつかないメンツ候補よりはタンヤオがつく浮き牌。ただしマンズは良形に変化しやすく、その場合西雀頭のリャンメン×2以上の1シャンテンに取れなくなるというデメリットが打にはあります。第144回でも取り上げましたが、打とするとが唯一の単独トイツになるので、をツモってもシャンテン数が進まなくなるのが原因です。
とはいえ今回はドラにつきは実質的にメンツ候補として見込みたいところ。それならにくっついた時の受け入れで勝るように、リャンメン固定の打とするよりはここでを落とした方がよいです。ドラでなくてもこの局面、点数状況なら打点重視で打としますが、打点がさほど不要なケースなら打を選ぶこともありそうです。
タンヤオドラ1完全1シャンテン(平和がつかない)。「もっと勝つための現代麻雀技術論」の基準的には鳴きの分岐点は9巡目程度だったのでまだスルーというところです。しかし今回はが残り4枚。待ちが薄いという理由で鳴き寄りになるという考え方もできます。
とりあえず麻雀研究始めてみました- 残り枚数とチーテン入れる巡目の関係その3・タンヤオ両面両面一向聴(著:nisi5028s氏) こちらのシミュレーションでも、残り枚数によって鳴くかどうかの分岐点が結構変わってくることが示されています。
ただし、残り4枚だからといって、カンチャンと同程度と判断するのは早計です。その牌を切った他家が同じ牌を持っている可能性は低くなるので、それだけ山に残っている可能性は高くなるためです。
からリャンメン固定で打、からメンツ固定で打のように、切った牌と同じ牌を持たれていることもありますが、今回西家は明確にマンズ染め傾向なのでを持っていないことは明白。ツモ切りが続いているのでアガリまで遠い可能性が高いとも言えます。もともと点数状況的にまだメンゼンで進めたいのもあり、今回はが薄くなったとはいえまだスルーした方がよいと判断しました。
山に残っているとみたをさっくりツモって即リーチ。もそこそこ残ってそうです。
かなり点差のあるトップ目の親がツモ切りリーチときたのでヒヤリとしましたが一発で満貫のアガリ。は結構山にいるどころか最後の1枚。東家に放銃すればトビ終了もありました。判断自体は間違っていなかったと思いますが、打点を追求しようとすればそれだけ失点のリスクも増えることは意識しておく必要があることを改めて認識させられました。