まもなく始まるEX風林火山オーディション準決勝。上位6名とワイルドカード2名のうち、小沼翔(RMU)、浜野太陽(連盟)、平良将太(協会)3名の新鋭が進出する。
◯ドラフト指名オーディション◯
— EX風林火山 (@EX_Furinkazan) July 5, 2021
準決勝進出者の発表をいたします‼️
またファン投票は本日より7/11(日)24:00まで受け付けます。
全参加者結果: https://t.co/0pmHuyekcz
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プロ3年目の平良将太は、日本プロ麻雀協会で行われているチーム戦『fuzz カップ』ドラフトにて、Mリーガーの堀慎吾、松本吉弘双方から指名を受けるという、注目度の高い選手だ。物腰柔らかな雰囲気とスマートなルックス。しかし目の奥では麻雀への熱い思いが燃え、「絶対に勝つ」と静かに、だが強く語った。彼はどんな人物なのか。麻雀ウォッチではインタビューを行った。
平良将太(たいら・しょうた)プロフィール
1994年7月11日生まれ。静岡県出身。日本プロ麻雀協会17期後期入会。天鳳IDは「愛媛県産みかん」。天鳳IDにちなみ、『みかん』と呼ばれることが多い。
平良将太Twitterリンク
準決勝進出は本当に嬉しい
──準決勝進出おめでとうございます。今の率直な感想は?
「滅多にないチャンスなので、やっぱり嬉しいですね。優勝してMリーガーになるという目標はもちろんですが、準決勝に残ってABEMAの放送に出ることも一つの目標に掲げていました。まだ無名の若手の僕が、ABEMAに出られる機会ってほとんどないと思うので、大きなチャンスをいただけたと思います。ただただ嬉しいです」
麻雀が打ちたくて、退職
──経歴や、麻雀を覚えたキッカケを教えてください
「出身は静岡で、育ちはほとんど千葉です。麻雀は中学3年生のときに、友達のおじいちゃんの家でやっていて覚えました。高校、大学に進んでいく間もずっと麻雀は続けていて、大学のときには知り合いの麻雀店の手伝いなんかもしていましたね。大学を卒業した後、新卒で地方の信用金庫に就職したのですが、麻雀が打ちたくて10か月で辞めました。配属された場所が地方で、電車とバスを乗り継いでいくのですが、職場まで非常にアクセスが悪く、また、仕事終わりに麻雀を打てる場所がなかったんですよね。平日はほぼ麻雀ができないという環境が自分にとっては厳しかったので、信用金庫をやめてからは、麻雀店で働いたり、都内でサラリーマンをしたりしました」
平澤元気さんがキッカケで始めた天鳳
──天鳳をはじめたキッカケは?
「麻雀クリエイターの平澤元気さん(@hira_ajmja)が昔からの友人なのですが、彼がキッカケです。僕が19歳の頃、彼を含めた仲間内で麻雀をしてていて、僕がすごく勝ってたんですよね。当時の僕は今の僕より絶対に弱いんですけど(笑)。なので当時彼より強いという自信がありました。そのときちょうど彼が天鳳十段になったんですよ。そうしたら周りが『天鳳十段はすごい』と言っていて、ずっと彼と一緒にやってる僕は『そんなバカな』と思ったんですよね(笑)。もちろん平澤さんは本当に強いんですけど、彼が十段になれて、僕がなれないはずがない。僕も十段になれるだろうと思って始めました。そんな平澤さんは当時から僕のことを評価してくれていたみたいです。今も仲が良いですよ」
──九段まで到達されたとのことですが
「天鳳は信用金庫に勤めていた間にやり込んで、九段まで到達しました。実は僕は天鳳の人って認識されていることが多くて、『愛媛県産みかん』というIDでやってるんですけど、それでみかんという愛称で呼ばれています。名前で呼ばれることより『みかん』と呼ばれることが多いかもしれません。天鳳は勤めていた間の1年弱くらいで1500半荘くらいやりましたが、他の天鳳民の人と比べると少ないです。なんでかというと、リアル麻雀もっとやりたかったんですよね。仕事の合間に、リアル麻雀の代わりにやるだけでは物足りなさを感じていました。それくらい麻雀が好きなんだなと思います」
もっと強い人と出会いたいからプロになった
──プロになった理由は?
「プロ入りは3年前です。当時天鳳のオフ会があって、高段位の人が集まることが多く、そこに来る人たちと仲良くなる機会があったんですね。その中に、今は協会のB1にいる久間史郎さんがいて、出会ってからとても良くしてもらって、プロの方含め、いろんな方を紹介してもらいました。プロと関わる機会が多くなっていくにつれて、すごく嬉しかったんですけど、その時自分はプロじゃなかったのでちょっと壁を感じていました。また、プロと触れ合う中でもっと強い人と出会いたいと思うようになったんです。東南、東風、三麻、いろんなフィールドで強い人っていると思うんですが、今までは天鳳とフリーっていうフィールドでは知り合えたけど、競技で強い人って自分もプロにならないと知り合えないなと思ったんですよね。そういう人達と出会って勉強したいと思ったのがプロになった理由です」
fuzzカップで2人のMリーガーから指名を受ける
──fuzzカップドラフトにて堀さん、松本さんから指名を受けていましたが、二人との関係は?
「松本さんとは一緒にゲストに入ったことや、仕事で会う機会があってから仲良くしてもらっています。2人で飲みに行ったりとか、いきなり電話をもらったりするくらい仲が良いです。堀さんはそんなに仲良くなかったです正直(笑)。堀さんもfuzzカップのドラフトの時おっしゃってましたが、僕のことを『ゲストにきてくれる。なんか噂じゃ強いらしい』っていうことで選んでくれました。堀さんとは選ばれた当初は特に交流はなかったんですけど、選ばれた後はかわいがってもらえてると思います。特別ではないと思うんですけど、やっぱり同じチームなので、やりとりができたりとか、麻雀を教えてもらえる機会があったりして、以前より関係が築けています」
──世渡り上手なんだって堀さんがコメントしてましたが?
「そんなことはないんですけど(笑)。でも本当にツイてるなとは思います。自分から積極的に輪を広げることはしてなかったと思うんですけど、気づいたら周りに人がいて本当に運がいいなと思います」
▼ドラフト指名を受けたときの動画はこちら(指名の様子は8:24:41~)
最初は受けるか悩んだオーディション
──風林火山オーディションが発表されたときの印象は?
「正直、最初は受けるか悩みました。発表された時点ではサラリーマンをしていたので、スケジュール的な面でも悩みどころではありましたが、こんなチャンスはなかなかないので、『出ないともったいないな』という結論に至りました」
震えた最終半荘オーラス
──オーディション全体の感想は?
「1節目は何事もなくほぼプラマイゼロで終わって、あと3節はより大きく勝たないといけないなと思いました。2節目は事前に知らされていた卓組が変更になり、正直自分からみたら強い人が集まる非常に"辛い"卓になったんですよ。天鳳十段の岩崎啓悟さん(協会)、天鳳位の山田独歩さん(最高位戦)、最高位戦A1リーグの平賀聡彦さん。ここで100ポイント勝たないと、オーディションで結果を出すのは無理だと考えました。でも逆に、ここで100ポイント勝てば勢いづくなとも思い、絶対にここで勝つという気持ちで集中して打ちました。紆余曲折ありましたが結局100ポイントくらい勝てて、非常に印象に残った4半荘でした」
「3節目は順調にポイントを稼ぐことができ、最終節。ここでも100ポイント勝てば、そのとき4位だった伊達朱里紗さん(連盟)を捲り、準決勝に残れるという見立てで迎えた4節目でした。同卓者は逢川恵夢さん(協会)、浅井堂岐さん(協会)、友添敏之さん(最高位戦)。逢川さんは最終日もう一日あって、浅井さんと友添さんは最終日、自分とポイント状況が近かったので、僕含めた3人は今日ここで100勝たないといけないという状況だったんですね。そこで友添さんが3連勝して準決勝進出確実、浅井さんは目なし、逢川さんはもう一日あるから少しでもポイントを稼ぐ、という状況で、僕は50700点以上のトップ条件で迎えた最終半荘。運よくあがることができ、オーラスは60000点持ちのトップ目で迎えられたんですが、そこでの友添さんの仕掛けに震えました。友添さんが2巡目にをポンして打、3巡目にをポンして打。さらにを切ったあとをポンして打」
「小三元トイトイみたいな跳満、大三元も考えられる中で、僕は跳満打てない、ツモられもだめ、役満ツモられはもちろん、役満横移動でも残れないので本当に恐ろしかったです」
「大三元って普段はあんまり怖いと思ってなくて、視覚化されてるし、ツモられたらしょうがないし、当たったらツイてないなって思えるというか。例えば、一段目にポンされてすぐ切ったらロンって言われるのはしょうがないなと。でも今回はかかっているものが大きすぎて、僕がを切ることは絶対にないんですけど、いろんなケースで変わってしまいますし、の相方のシャンポンで打っても、小三元トイトイでツモられても捲られてしまうので肝が冷えました。とても印象に残っています」
結果を出して、麻雀以外でも受け入れてもらえる努力を
──風林火山に対する印象は?
「連盟のベテラン、スーパースターが揃っているチームで、そこに若手で、協会の僕が入るってとんでもないことだと思っています。どうなるかは正直わかりませんが、優勝してチームに入ることになったら、当たり前ですけど結果を出して、活躍して、ちょっとずつ受け入れてもらえる努力をしなければと思います。麻雀だけじゃなく、日々の振る舞いにおいて真摯な気持ちをもって行動することで、ファンの方、チームの方に受け入れてもらいたいと思います」
「Mリーグで考えると、若いまだ無名の僕が、MVPを獲得できるくらい活躍することで、他の若手の人たちにもチャンスが回ってきたらいいなと思います。若手が活躍する何かを企画するとか、そういったところでも貢献したいです」
「絶対に勝ちたい、いや、勝ちます」
──応援してくれている方へメッセージと、意気込みをお願いします
「応援してくださる方がここ1年ですごく増えて、本当に感謝しています。そういう人たちに恩返ししていきたいし、これから僕のことを知ってくれる人もいる中で、絶対に勝ちたい、いや、勝ちます」
「勝ったなら、Mリーグでも必ず結果を出して、個人スコア、最高スコア、4着回避率でも全部1位になって、MVPになって若くても強いやつがいるっていうのを証明したいです。そして、若手や下のリーグのプロたちが活躍できる仕組みを作っていきたいと思います」
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