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大貝博美プロの麻雀マナー講座 第11回

大貝博美プロの麻雀マナー講座 第11回

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~「麻雀界 第14号」より転載~

麻雀店で起こるさまざまなマナー違反について書いてきたこのコーナーも、今回で最後となります。
お店とお客、それぞれに問題を提起してきましたが、読者の人々の麻雀ライフがよりよいものになっていれば幸いです。

 

 ひと昔前に「お客様は神様です」というフレーズが流行ったように、一般的にはお金を払う側が受け取る側より偉いとされています。物品の販売などの場合はそれも正しいかもしれませんが、代価を払う対象にサービスが含まれている場合はこの限りでないと私は思っています。バスを降りる時に運転手さんが「ありがとうございました」と言ってくれますが、こちらも「お世話様でした」と言うべきだと思うのです。

 フリー雀荘においても同じことが言えます。払うお金を便宜上「ゲーム代」と呼ぶので話が違うようにも感じますが、これは完全に人対人の接客業。だからサービスや雰囲気を高く保つため、多くのお店が努力しているのです。したがって店側が来店を感謝する一方で、客の側も「遊びの場を提供してもらっている」と考えねばならないと思うのです。関係としては五分五分、まあそこまではいかなくてもそれにかなり近いと。

 そこを履き違えると厄介なことになりかねません。ひとつの店を気に入ってホームグラウンドにしようと思えば、店にとっていい客であろうとする意識も必要になる、というのが今回の話です。

マナー低下の危険信号

 まずはご自分のフリーデビューを思い出してもらいましょう。ほとんどの方が、見知らぬ人たちと打つ緊張感や不安感を強く抱いたはずですね。それでも多くの方はそれを財産とします。他人との適切な接し方を学んだり、近い将来に後進を指導する際の教訓を得たりするわけです。思い当たるフシがあれば、あなたは幸せな方です。

 お店に慣れ、雰囲気に慣れるにつれ、緊張感が薄れていったことも覚えておいででしょう。最初は知り合いなどいなかった店内に、よく言葉を交わす人が増えてくるわけですからそれは自然なことですが、麻雀をコミュニケーションツールとして十分に機能させている証明でもあります。ところが緊張感と一緒に初々しい気持ちを失くしてしまう人もいるのですね、残念なことに。 元々の性格が横柄で節度をわきまえない人だったりする上に、身近に悪い見本があったりすると、進むべき方向を見誤りやすくなるようです。

 上客としての特権を得たような気になってわがままを言ったり、スタッフに対して馴れ馴れしくしすぎたりしたら注意信号。待ち席での長時間在店や相手選びなど、店内ルールに抵触するかどうかギリギリの行動が出始めるのもサインのひとつです。当然ながらマナーの低下も付随するでしょう。スタッフの呼び捨てや乱暴な言葉遣いなどが表れ始めたら、これはもう危険信号。さらにその人物との接し方について考えが足りないスタッフがいたりすると、いわゆる「なあなあ」に見える状態にもなりかねません。

マナーの悪いお客はリピート率を下げる

 こうしたことは新規客のリピートを阻害する原因になりえます。初めてのお客さん、特にフリーの経験があるお客さんは、意識せずともお店をランクづけするものです。そして間違いなく言えるのは、長所よりも欠点の方が目につきやすいということ。スタッフと客の馴れ合いを目にしたら、店内の他の点がどんなに素晴らしくとも高い評価を得るのは難しいでしょう。SNSの普及などで誰もが意見を公にする機会を持つ現在、思いもよらないほどの風評被害にならないとも限りません。
 そして私がより懸念するのは、そういう人物がフリーデビューの若い子と同卓になった場合。初めてだからとフレンドリーに接してくれるような人物ならそもそも今のようなスタンスはとらないはずですから、見下したような言動をとるのが関の山でしょう。自分がデビューした時の心細さなどは、簡単に忘れてしまうものなのでしょうか。悪くすると、その人の人生における麻雀との関わり方を変えてしまう可能性だってないとは言えません。

お店とお客の正しいありかた

 先述したような危うい気配を察知した時点でいち早く手を打っていただくため、私はお店の方々に向けてこれを書いています。放置が招くのは増長と他のお客さんへの悪影響ですから、毅然とした態度も時には必要となりますよ。

 またその一方、普段どこかのお店の常連として麻雀を打たれている方にも、この拙文をご自分の言動を見つめ直す機会としていただければ幸いです。自宅の最寄りにあるお店の現状を念頭に書いたこの文章が、そのお店のスタッフさんや問題の当人の目にとまればいいのですが。この項の最後に、こちらもたまに行くお店の掲示物を引用しておきましょう。

 「当店は点5のお店です。フリー麻雀に慣れていないお客様もたくさんいらっしゃいます。そうした方にも気持ちよく麻雀を楽しんでいただきたい、当店はそう考えています。(中略)フリー慣れしている上手なお客様には、その点をご理解いただいた上でご遊戯していただければと思います。(中略)誠に勝手ながら、ビギナーのお客様に優しくしていただけない方は当店スタッフの判断により、ゲームの続行及び次回以降のご来店をお断りさせていただきます。ご理解・ご協力をお願い申し上げます」

 お店とお客、双方の正しいあり方を明示するいい文章だと思われませんか。

女流プロのファンにむけて

 「常連」からの連想で思い出したことがもう一点あります。お店にではなく、ゲストについているお客さんの話です。前回の「もしラス」の話と同じく、お店が言いづらいことを代弁する目的で書かせてもらいましょう。

 最近の女流プロはキレイな方ばかりですから、支持者が多いのも頷けるところです。「〇〇プロのゲストには何をおいてもかけつける」という熱心な男性ファンを数多く抱える人気者も何人かおり、その出勤時間前後にはお店の人口密度が急激に上がります。

 それほどまでの熱い応援は、女流プロにとって大きな励みになることでしょう。客数が大幅に増える店側も万々歳のはず。『ならば大貝は何が不満なのか』と不思議に思う方もおられるでしょうね。来店されたお客さんがどんどん卓に着いてくれれば、お店の対応は簡単です。待ち席に4人溜まるごとに1卓伸ばせばいいだけのことですから、オペレーションを乱すことなく売上も伸びるでしょう。

 ところが実際には、プロ目当てで到着前から待機しているほとんどの方が、「〇〇プロが来るまでは打ちません」と言うわけです。なぜなら待ち席で彼女と話す時間が麻雀より大切だから、あるいは彼女と一緒に写真を撮らないことには来た甲斐がないから。中には「彼女と同卓でしか麻雀打たないよ」と言い放つツワモノも。こうして「動いているのは元々あった卓だけ、待ち席には十数人」などというおかしな事態が起こるわけです。

 大変なのはお店のスタッフさん、うまく公平感を抱かせなければクレームにもつながりかねません。実際、麻雀のSNSにグチ日記を書いた人を私は知っています。「希望しているのに同卓できないなんて、こんなバカな話はありえない」という内容を、店名まで出してボロクソに書いていましたが、これこそありえない行い。限られた勤務時間の中で希望に添えない人も出る、という当然のことがなぜわからないのでしょう。

 それ以外は普通の人だけに、より嘆かわしく感じます。それはともかくこうした大騒ぎを経てようやく麻雀が始まるわけですが、彼女のゲームが終了して別卓に移るやいなやラス半続出では、苦労しているスタッフも浮かばれません。「労多くして功少なし」の見本ですが、店から何か言うのは難しい話ですよね。だから私がここで意見する次第です。彼女を本気で応援してあげたいと思うなら「彼女の肩身が狭くなるような振る舞いは控える」くらいの気持ちを持って然るべきでしょう。

 応援団の質が上がれば、彼女をゲストに呼びたがるお店ももっと増えて条件も良くなると思うのですが。ぜひご一考ください。

最後に

 ある場所にマナーに関する駄文を載せたのがきっかけで始まったこのシリーズ、年寄りじみた説教をよくも毎度重ねてきたものだと我ながら思いますが、今回をもって終了の運びとなりました。長らくのご愛読に感謝します。
 ここ数回は「これもマナーの範囲なの?」と言われそうなことを書いてきましたが、ヘタな戦術などよりずっと皆さんのお役に立つだろうことを記してきたつもりです。
 皆さんの今後の麻雀ライフがより豊かなものになりますように。また近々、この誌面でお目にかかりましょう。

 けして難しいことではありません。そしてもしラスのように他のお客さんに迷惑がかかりうる事柄については、「指導教育もスタッフの仕事」と知っていただきたく思います。
 それでは今回はこのへんで。皆さんの麻雀ライフがより豊かなものになりますように。

 

著者:大貝博美
プロフィール:昭和35年、東京都生まれ。101競技連盟所属。第22・30期王座。ファミレス店店長を経験後、競技麻雀に惚れこみ、麻雀プロの世界に足を踏み入れる。

 

出展:本ページは(株)日本アミューズメントサービス様からの転載許可に基づいて掲載しております

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