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RMU代表多井隆晴プロ 新春特別インタビュー!(麻雀界第70号より)

RMU代表多井隆晴プロ 新春特別インタビュー!(麻雀界第70号より)
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2017年02月10日 19:00

-この記事は「麻雀界 第70号」(2017年1月1日発行)より転載しています-

 ”最速・最強”の呼び名で知られる多井隆晴プロ。2016 年は多くの大会で活躍してきたが、RMUという団体の代表という肩書も持ち組織運営にも携わる。そんな多井プロが目指すプロの姿とは?求める麻雀界とは?今回本誌インタビューにてその思いを語ってくれた。

・多井隆晴(おおい たかはる)
「最速最強」のキャッチフレーズを持ち、現役最強ともいわれる麻雀プロ。かつては日本プロ麻雀連盟に所属し、トッププレイヤーとして大活躍していたが、2007 年、新団体RMUを設立し、現在代表と務める。
麻雀日本シリーズ2015 、2016優勝
第1、9 期 日本オープン 優勝
第31 期 王位
第1、3、6期RMUリーグ優勝
など多数

インタビュアー:麻雀界編集長 高橋常行

―このたびはお忙しい中、本誌インタビューにご協力頂きありがとうございます。多井プロは今年大活躍だったと思います。そんな多井プロの強さの秘密は、すでにネットでも観戦記やインタビューで出ておりますが、本誌では、もう少し過去の経緯や麻雀界全体的な視点からお話を伺えればと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 まず、RMU代表として今の多井プロの活動、立ち位置はどのような感じでしょうか?

多井隆晴プロ(以下、多井):はい、よろしくお願いいたします。現在、これまでになく麻雀が大きく取り上げられるようになり、大きなブームになりつつあります。

 そのような中で、正直RMUの代表だから自団体が何人に増やさなきゃとか、自団体のタイトル戦がこうだとかいうより、麻雀界全体でどうするべきなのかと考えて活動しております。麻雀業界全体を盛り上げようということです。

―なるほど。一組織の代表に縛られない。そう考えるようなったのは、どういった経緯からでしょうか?もともとRMUは、いろんな経緯があって苦労されて団体を発足したと思いますが、その時の思いからは変わってきたように思えるのですが…。

多井:確かに、当初にはRMUを背負い込む覚悟で活動しておりました。多くの人を巻き込んで、みんないろんな選択がある中でRMUを選んだわけだし、その責任もありますから、とにかくRMUをなんとかしようと当初は思っていました。

 そうして、現在は会員数も100名を超え、事務局にも優秀な人材がそろい、ある程度自分が見てなくとも回るようになってきたんですね。

 そして今年45歳になるわけですけど、これまでさんざん麻雀界で好きなようにやらせて頂いてきた中で、恩返しというと大げさですけど、そろそろ麻雀界全体の盛り上がりを考えなければと思うようになりました。

―きっかけはありましたか?

多井:そうですね、これまでは非常に狭い世界、麻雀界という中だけで人とかかわってきたわけですが、㈱サイバーエージェントの藤田社長が麻雀界に登場してから、多くの起業家や有名人と接することが増えてすごく視野が広がったんですね。

 そうした広がった視野で物事を考えるようになると、麻雀でなにかをやりたい、かっこよく言えば「社会貢献したい」と思うようになったんですね。

 悪く取られるとあれですが、いまタイトルを何個かとりたいとか、かならず勝ちたいとかそういう気持ちは無くなり、とにかく内容にこだわるようになりました。

―そうですか。確かに藤田社長の存在で業界が劇的に変わったのはみんな感じていると思います。ちなみに、”強さ”のことで言えば、昔は打ち手は強かったとか、逆に今はみんな強いとか技術的なところはどうなんでしょう?

多井:昔と今の比較は、どの世界にも言えることで、「あの時代は良かった」とかあるわけじゃないですか。

 麻雀界もそれと一緒だし、技術的には10年スパンぐらいで回ってるような感じで、手作り・打点重視の時代もあれば先行リーチ全盛時代もあり、いやいややっぱりそうじゃないとか、技術的な理論はぐるぐる回っているんですよね。

 特に自分の麻雀の場合、やや異質な打ち方で、流行と逆をいく部分があるのでそういうことを感じやすいかも知れません。ただ全体的なレベルは確実に上がっています。

 一般的な麻雀ファンの方たちも、いろんな情報を取り入れてかなりしっかりしてますね。ちょっといいにくいですけど、偏差値が50~55ぐらいの人たちがものすごく増えたと思います。

 しかしながら一方で偏差値が70とかの超トッププロが出にくくなってくるかもしれません。―超トッププロが出にくいとは、具体的にはどういうことでしょう?多井:新しいことにチャレンジすることがちょっと怖い時代になりましたからね。

 ネットがありますから、流行している理論と違う技術を語れば叩かれる可能性もありますし、映像も流れるので、やりづらくなった気はします。

 そうすると量産型というか、平均的に強い打ち手は増えても、超トップはなかなか育たないというか、厳しい感じだと思います。

―そうですか、そうすると多井プロ的に、強くなれる部分があるとすればどんなところでしょうか?麻雀の未知数の部分というか…。

多井:麻雀は、実は珍しいゲームでして目的が違う4人が一緒にプレイをするゲームなんですよね。

 これってかなり異質で、自分は2着でもいい、あるいはラスでも構わないとか、4人とも目的が違う可能性がある。プレイヤー全員トップしか狙わないなら普通の競技と何ら変わりないのだけど、そうじゃないから難しい。

 さらに本人の個性や打ち方がありますから、この人何考えて打ってるのかなっていう”相手心理”を考えることが重要になると思っています。

 現在いろんな麻雀番組が放送されていますが、基本全て見ますね。全部見て、聞けることは本人に直接聞きます。「あの一打は下家をケアアしたの?なんであそこで押さなかったの?」とか。

 幸い横のつながりもありますから、聞けるところは全部聞いてみるんですよね。

―それは深い話ですね。確かに、自分の手牌の話は皆さんしますが、心理状況まで考慮して判断するってなかなか無いですよね。あっても場況ぐらいで。

多井:場況だって、100人打てば100人の捨牌状況があるわけで、やっぱり限界があります。

 麻雀というゲームの性質を考えれば、相手をしっかり把握することが大事だと思います。あと、300年ぐらいあれば、胸張れるぐらい力つけてる自信はあるんですけど…。10年じゃ精々30%ぐらいかな?

―多井プロでも10年で30%ですか!それは先が長い。そういえば試合数でいえば、最近ネット勢が台頭してますよね。何十万人のトップという”天鳳位”の方たちがフィーチャーされています。それはどう思いますか?

多井:プロじゃない新しい強さをもった方たちが登場したのは凄くいいことだと思います。

 彼らの凄いところは、圧倒的な試合数の上で残した成績ですよね。何千回打って、最高峰になったという絶対的な自信。本当に凄いと思いますし、敬意を表します。競技の世界は、回数が少ない中で結果を出さなきゃないところもある。だから同じ物差しでは測ることは難しい。

 今回の最強戦だって1半荘×2回。回数は及ばないけど、20年なら20年の競技界で活動してきた実績も重要ですよね。

麻雀日本シリーズ連覇多井隆晴
▲2015年、2016年と麻雀日本シリーズを連覇

―ネット強者に共通することは何かありますでしょうか?

多井:守備意識の高さと、形式テンパイに対する意識の高さでしょうかね。特にノーテンバップに対する考え方は、ネット勢が圧倒的に進んでいる。自分も負けているところがあるかもしれない。

 二人ノーテンのバップ1500点と、一人ノーテンの3000点ではものすごく違う。競技プロだと、美意識というか考え方として、この差をあまり重要視してないプロも多い。

 もちろん、ケイテンを取りに行って放銃するケースもありますしね。ただネットの強者はこういう細かい部分での精度がすごく高く感じます。

―なるほど。やっぱりネットならではというところがいろいろあるんですね。さてそろそろ最後の質問に移らせて頂きます。多井プロにとってプロ団体はどうあるべきでしょうか?例えば、一つになればいいとか…。

多井:確かに、業界が抱えているいろんな問題も乗り越えられる圧倒的力を持った人が出てきてそういう方向にもっていって頂けるならありですけど、どういう形であっても、気持ちよく戦いたいし、麻雀を魅力あるコンテンツにしたいですね。

 せっかくブームが来ているのに、狭い視野で動いていたらもったいないと思います。未来のための業界であるべきだと思います。

―ありがとうございました。

 多井プロは、最強戦2016ファイナルの中、インタビューに答えてくれました。

 この日多井プロは最強戦の準決勝でトップを取り決勝に進むも、オーラス、一つの選択が命運を分かち、劇的な幕切れで準優勝に終わった。

 しかし、その精神をすべて注ぎ込んで放たれる一打一打に、すべての視聴者が感動したに違いない。インタビューで、多井プロは10年で30%の到達点と言っていたが、多井プロの麻雀探求の旅とそのドラマはさらに多くの感動を与えてくれるに違いない。

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