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風俗営業種が抱える問題と規制緩和への道のり ~デジタルダーツが風営法から外れたその経緯とは!?(麻雀界第95号より)

風俗営業種が抱える問題と規制緩和への道のり ~デジタルダーツが風営法から外れたその経緯とは!?(麻雀界第95号より)

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-この記事は「麻雀界 第95号」(2019年2月1日発行)より転載しています-

【特別インタビュー】
株式会社バグース 代表取締役社長・矢口健一氏
ニューポート法律事務所・斎藤貴弘弁護士


2018年9月、これまで風営法5号営業として規制されていた『デジタルダーツ』が風営法から除外された。

ダンスに続いて2度目の風営法からの除外、その背景にはこの問題を正面から向き合い、各方面と折衝し活動を続けた人たちがいた!

今回は、この件に深く関わった株式会社バグース・矢口健一社長と斎藤貴弘弁護士にインタビュー、風営法除外までのさまざまな活動を語ってもらった。

矢口健一代表理事
株式会社バグース代表取締役社長、(一社)日本ソフトダーツ健全性推進協会・代表理事。ダーツ業界を取りまとめ規制緩和に尽力した。
斎藤貴弘弁護士
ダンスやナイトエンターテイメントを規制する風営法改正にかかわり、規制緩和に伴う業界構築、事業支援にも注力している。

 

夜間経済活性化の一環として

―斎藤先生、矢口社長、本日は宜しくお願い致します。風営法からデジタルダーツが外れた経緯をお聞かせ頂きたいのですが、具体的な動きとなった、2017年の議連スタートあたりから、水面下で動かれてきたことも含めて、全般を聞かせていただければと思います。

斎藤:そうですね、まず流れを整理させて頂くと、2016年に改正風営法が施行され、ダンスが風俗営業から外れました。

それとともに、ダンス以外にも夜をもっと盛り上げられるコンテンツや場があるのではないか、という話をダンス議連の秋元司議員(※衆議院議員・東京15区)さんと協議していました。

また、風営法改正をきっかけに、フードエンターテインメント協会というのを作ったのですが、そこにはクラブ事業者だけではなく、幅広いエンターテインメント事業者や飲食店事業者が集まり、こちらで矢口社長と知り合うことができました。

矢口社長は株式会社バグースという大規模なアミューズメント施設を多数経営されている会社の方と知り、アミューズメント施設事業者の立場からダーツやシミュレーションゴルフの法的課題についてお話を伺うことができまして、ちょうど夜間経済を盛り上げるためにナイトタイムエコノミー議員連盟の発足準備をしていたタイミングだったこともあり、秋元議員にも業界の法的課題を共有しました。

アミューズメントという視点が加わったことで、高橋さんにもお話しさせて頂き、一回お会いしましたよね。

—そうでした。夜間経済の活性化を目的とした議連が立ち上がるということで、斎藤先生にお声掛け頂き、アミューズメント関係のメンバーで意見交換できないかという流れになり、アミューズメントカジノの方たちにも声がけをし、顔合わせさせて頂きました。

斎藤:風営法関係で規制対象になっている業界の方々に広くお声がけしました。

風営法改正による大きな規制緩和を受けたクラブ業界でも、ミュージックバーのような小規模店舗は規制が残ってしまっている。

お声がけしたのは、そんな小規模のミュージックバーやクラブ、そしてアミューズメント業界の方々などです。

アミューズメント業界ということで高橋さんや矢口社長にも声をかけさせて頂き、様々な業界横断での座組みでナイトタイムエコノミー議連を作り、そこをプラットフォームとしてさらなる規制緩和を目指していきましょう、となったんですね。

そうしてスタートを一緒に切った中で、見事規制緩和を勝ち取ったのがデジタルダーツとシミュレーションゴルフでした。

 

10%ルールの拡大を目指して

矢口:斎藤先生にお声をかけて頂き、まずは業界における規制について相談させて頂いた上で、それでは10% ルールの拡大を目指してはどうか、という話になりました。

斎藤:当初はそうでした。結果的に風俗営業から全て除外されたのですが、当初は10%の拡大という現実的な目標を掲げスタートしました。

矢口:私も、当初は20%でも30%でも実現できれば大変ありがたいことだなと考えておりました。

ですが、話を進めていく中で、秋元先生が「10%ルールの拡大を目指すなら、風営法から外すことも検討しては如何だろうか?」ということをお話しされて、大変驚きました。

—秋元先生がダンスの件で力を発揮されたのは知っていますが、こういった風俗営業のアミューズメント系の案件でも乗り気だったんでしょうか?

斎藤:そうですね。新しい時間市場ということで夜間の可能性を考えられていました。

そうするとナイトクラブだけではなくアミューズメントといった他のコンテンツも重要となってくる。

夜が持つ可能性をそのような視点で見出していた先生は他にいらっしゃらなかったので、非常に頼りになる存在でした。

—そうだったんですね。さて、議連がスタートしまして、矢口社長がアドバイザーリボードのメンバーになったわけですが、私が議連に出席して傍聴してきたかぎりでは、直接風営法に関わった議論というのは少なかったような気がします。実際には水面下での交渉が続いたと思うのですが、具体的にはどのように動いていたのでしょうか?

矢口:議連は、だいたい月1回のペースで開催されており、毎回各業界の代表に順番が回ってきて発表するようになっていました。

私には最後の方、12月くらいに回ってきまして、そこでお話をさせて頂きました。

ダーツに限らず、風営法に関わるアミューズメント業界全体の規制緩和についても訴えさせて頂きました。

議連を通じてのアクションは、そういう形で限定されていましたが、水面下ではまず、業界内の取りまとめに動きました。

一事業者だけが声高に言っても法改正は実現できませんし、業界全体が一つになって望んでいる、ということが必要だと感じておりましたので、ダーツには2つの大きなメーカーがございますが、まずはその2大メーカーに相談に伺い、ご賛同頂くことができました。 

それから10%を拡大してほしいということにご賛同頂ける事業者に声をかけていき、署名を頂きました。

—水面下ではそのような動きをされていたのですね。確かに、斎藤先生に業界のあるメンバーの意見を聞いて政治家が動こうとしたとき、同じ業界からそれを望まない意見が出てくると、政治家は動きにくくなる、動きが止まってしまうということを言われた事があるので、業界全体が一つにまとまっているという形を作り出すことは重要だと思っていましたが、そうはいっても、とりまとめはなかなか難しい事かと思います。どれくらいお声がけをされたのでしょうか?

矢口:店舗に1台か2台しか設置していない、小規模の事業者まで含めたら数えきれないぐらい営業店があるので、ひとまず大手の事業者様を中心に30後半くらいの署名をお願いしました。

—そうでしたか。それで署名を集めて、その段階でお二人で警察庁の方に行かれたのでしょうか?

矢口:先ほどの12月の議連での発表の前に何度か警察庁に行きました。

最初は挨拶に伺い、こういう活動をしようと思っているのですが、どういうことをしたほうがよいでしょうか、というように警察庁の意見を伺うヒアリングを行うという形で訪問しました。

その後は、議連で発表させて頂く資料について打ち合わせをしたり、具体的に方向性が見えてからは、運用面など細かい部分もかなりやり取りさせて頂きました。

—警察庁に対し、「ダーツを風営法から外したい」ということはどのように伝えられたのでしょうか?

斎藤: 10%という数字に合理性があるのかということを質問していきました。

小規模事業者は10%を守るのが困難な状況にあり、実際に守っていない店舗もある。

そのような中、遵法営業をしているバグースのような店舗は正直者がバカをみる、という状況に置かれてしまっている。

賭博の道具になっている事実はもはやなくなっているし、賭博に発展しないように別の措置をとることもできるし、実際に業界もまとまり、健全化に努めようとしている。

対応してくれていた生活安全課の課長補佐も、とても丁寧に意見を聞いてくださり、前向きに検討してくれていた印象でした。

12月に議連で発表する段階では、デジタルダーツやシミュレーションゴルフを風俗営業から外すという方向性で、ある程度道筋ができていたと思います。

—そうだったのですか!それはずいぶん早い動きでしたね。

斎藤:話し合いはとてもスムーズだった印象です。

そのポイントとしては事業者がまとまり、要望を取りまとめることができたこと、それによって健全化に向けた業界の取り組みを示すことができたという点です。

とりわけ店舗だけではなく、ダーツメーカーの協力を得られたことも大きかったと思います。

仮に賭博等の違法営業をする店舗が出た場合にも、メーカーがダーツ機を店舗に卸さないという対応もできますので。

矢口:6、7年前にダーツの規制緩和を目指そうと協会が立ち上がりまして、精力的な活動をされたのですが、その時は夢が叶わなかったと聞いています。

その後、私が関わるようになり、秋元先生から、「協会のような組織がしっかりあった方がよろしいのでは?」というアドバイスを頂きまして、その協会を各方面から了承頂き、再スタートさせました。

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