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もっと勝つための現代麻雀技術論 第123回 「シャンテン変わらずの鳴き」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第123回 「シャンテン変わらずの鳴き」

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 今回からシャンテン変わらずの鳴きについて取り上げます。

 「シャンテン変わらずの鳴きはしない」と従来では言われることがありました。確かに、シャンテンが進む鳴きに比べればしない方がよい場合も多くなりますが、あくまで、「鳴いた場合」と、「鳴かなかった場合」の比較。鳴いた方がより「よい手」になるのであれば、シャンテンが変わらなくても、場合によってはシャンテン戻しになるのであっても鳴くべきです

 ただし、鳴いた場合はツモ番を1回飛ばしてしまうので、鳴いた方がより「よい手」になっていると言えるかどうか微妙ならば鳴かない方が無難です。ツモ番を1回飛ばせば別の他家のツモを増やすことにもなりますからね。従来の戦術論の多くがメンゼンに偏重していたことは確かですが、あまりメンゼンにこだわらずに鳴きが多いタイプの打ち手の方は注意された方がいいかもしれません。

 リャンメンテンパイとカンチャンテンパイなら前者が有利ですし、同様に満貫テンパイと2翻テンパイなら前者が有利であることも明確です。このようにシャンテン数が変わらない手牌同士でどちらがより「よい手」であるかを比較することは、1シャンテンとテンパイの手牌を比較するよりも容易です。よって、シャンテン変わらずの鳴きをすべきかどうかを判断することは、多くの場合それほど難しくありません。

 問題は、「鳴いた方がよい牌がある」ことに慣れていないと気づきにくいということです。シャンテンが進む鳴きであれば面子候補にだけ着目していれば見落とさなくて済みますが、シャンテン変わらずの鳴きに関しては面子候補に加え、既に出来ている面子や雀頭、あるいは面子のそばにある浮き牌にも着目する必要があります。

 手牌だけでなく場を見ていないと気づきにくい、「鳴くべき牌」もあります。できるなら鳴ける牌が出る前から、何を鳴くかを予め決めておくようにしたいですね。

 シャンテン変わらずの鳴きには、アガリを目指すもの以外の鳴きもあります。一発消し、海底ずらし、邪魔ポン等が該当します。これらについても後日取り上げることにいたします。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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