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ネマタの戦術本レビュー第172回「フリー麻雀で食う 上級雀ゴロゼミ 著:雀ゴロK その22」

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三限目 講座4

 リャンメン×2の1シャンテンでも、上家からチーできるのであれば、1巡あたりのテンパイ率が2倍になるので、講座2の手広いくっつき1シャンテンのような、1巡あたりのテンパイ率が約20%程度の手牌になります。今回はなおかつ鳴いて4翻あるのでこれなら対親リーチであっても押すところです。

 (余談ですが、上家の待ち牌がこちらのテンパイする牌であった場合はその分仕掛けが利きませんが、その場合はテンパイ以前に放銃する可能性が無いのでなおのこと押すべきことになるため、上家がリーチ者であれば仕掛けがきくことを前提で押し引き判断をして問題ありません。)

 リーチ者が上家以外の場合は、仕掛けがきくかどうかは上家がリーチに押すかどうか、こちらの仕掛ける牌がリーチに通っているかどうかによります。今回はリャンメン×2の1シャンテンかつテンパイすれば満貫以上、しかも通っていないスジが多いので、上家からはまず鳴けないとしても1p程度は押しますが、仕掛けがきかないのであれば明確に降りる手であれば場を見て調整が必要です。

 今回は無スジを引いても当分は押すところなので、例えばあたりを引いた場合はマンズよりはが通しやすいのでリャンメンを外しますが、鳴くと安手になる場合や、仕掛けが期待しづらいといった、押すかどうか微妙な場合は打が有力です。打としてもベタ降りとは限らず、をアンコで落としつつテンパイを目指せます。一旦引くとしても、落とす面子候補や面子が全部通っているのであればテンパイの可能性が残ります。

 押し引き表の基準は、降りる場合は完全にベタ降りすることが前提なので、降り本線だとしてもテンパイの可能性が残せないか、あるいはベタ降りするくらいなら押し有利だけど、回し打ちを考慮して一旦通っている牌を切る選択があるかも余裕があれば考慮します。

 そして、そのようなより有利な押し引きを可能にするためにも、他家のテンパイが入っていない段階で、特に先制テンパイが取れるかどうか微妙なケースなら、将来他家のテンパイに通りやすい面子候補を残す、あるいはそこで面子や面子候補を作りやすいように手組をするという考えも必要になります。

 手作りと並行してやるとなると難しく聞こえますが、他家の安牌になりやすいということは、他家がその周辺を使っていない可能性が高いので山に残っている可能性が高いとも言えますので、平面上で大差ないなら他家に使われにくい受けいれを優先して残すことを意識していれば自然と押し引きのうえでも有利な手組になりやすくなります。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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