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ネマタの戦術本レビュー第173回「フリー麻雀で食う 上級雀ゴロゼミ 著:雀ゴロK その23」

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 1シャンテンからの押し引き判断については、「現麻本」では1シャンテン、テンパイ時に切る牌を無スジ2378(中盤の放銃率が7.5〜10%)としましたが、同じ無スジでも河によって放銃率が変わると判断できる場合は押し引き判断自体も変わります。今回はメンゼンで3〜4翻手が見込める完全1シャンテンなので、初手で切る牌が通常の無スジでも押し寄りなので、序盤のまたぎとなるとなおのこと押し有利と言えるでしょう。

 今回のような序盤のまたぎについては、宣言牌で無いスジ2378と同程度に通りやすいので、テンパイしても安手悪形確定で押すかどうか微妙な手牌で無ければ押してよいと判断します。(初手に切る牌別の押し引き判断については、「とりあえず麻雀研究はじめました」の研究を「天鳳本」にて引用させていただきました。)

 序盤のまたぎは通りやすいと一般的に言われますが、正確に言えば、「その牌が切られた後で手出し牌が多いほど、その牌が面子候補の一部であるケースが少なくなるため放銃率が下がる」となります。

 序盤と言ってもその牌が切られた後でずっとツモ切りが続いてリーチであればこの限りではない(それでも、悪形待ちには当たりにくいので通常の無スジよりは若干安全)ですし、またぎ以外でも、が切られた後で手出し牌が多く入っているなら、からを切って待ちになっているようなケースもなおのこと減ることが言えます。

 またぎ以外に関連牌と表現されることもありますが、何が関連しているのかが曖昧なので、私は「面子候補の一部」と呼ぶようにしています。

 もし宣言牌が字牌であれば、宣言牌の直前の数牌であっても、面子候補の一部だとしたら1シャンテンから受け入れを狭めてまで字牌を抱えたことになるので当たりにくいことが言えます。この場合は序盤に切られた数牌を面子候補の一部とするような待ちよりもむしろ安全かもしれません(面子候補不足で頭頭からを切って他の浮き牌へのくっつきを狙うケースや、アガリに遠い段階で字牌を抱えるケースが考えられるので)。

 ただし注意が必要なのは何らかの理由で先切りをされているケース。雀荘ルールなら単に安牌残しや迷彩で先切りされることは少ないでしょうけど、本書でも言及されているように46牌の場合は赤入りの面子候補を固定したケースがあります。

 今回のように無スジであっても押しやすい手牌なら先切りの頻度が高い相手であっても押し、無スジならはっきり止めた方がよい手牌であれば、他に通っているスジが少ないなら、相対的に放銃の可能性が高まるので降りという感じで、このあたりは他家の打ち筋も考慮に入れて判断する必要がありそうです。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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