- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
178p 一見安い手と思ったらドラが固まっていて高いという経験をしたことがある方も多いと思います。読みようがないケースもありますが、今回のようにで振れば満貫、他のリャンメンは2000点止まりと読める場合もあることはもっと意識しておきたいものです。振っても安いと分かっていれば、他家に高い手をアガられるよりはよいとみて差し込む選択肢も候補に上がります。
181p 雀頭が何かについても、フーロ数が多ければ読めるケースも出てきます。最後の手出しがフォロー牌で、フォロー牌周辺以外が待ちになっているケースなら、フォロー牌周辺に雀頭があることになります。ドラが雀頭のケースが有り得るかどうかが分かれば押し引き判断で大いに役立ちます。
183p ドラ単騎チートイツというだけでも押してしまいそうですが、が仕掛けに振ると確実に高い、ドラが固められていてアガリが期待できないと読めているならを止める選択肢も候補に上がります。このようなケースを見落とさないうえでも、ほぼ押す手だろうと思っていても相手の手牌を読む癖をつけておきたいところです。
185p 赤ドラを持っているかどうかも手順次第で判断できる場合があります。表ドラ雀頭のケースが有り得るかどうかと合わせて押さえておきたいところです。
187p 赤5は使いやすいうえになるべく使いたい牌。赤5が使えない手役狙いでもないとなると、手牌構成を結構絞ることができます。赤5を跨ぐ待ちが否定されるので待ちが特定されやすい、他にドラがあって高いケースも否定できないことも押さえておく必要があります。
目立つ仕掛けがいる場合はどうしてもそちらに気を取られがちになりますが、その仕掛けに対して危険牌を押している他家も手が入っている可能性が高いので注意したいところです。
190p 私はそれなりに麻雀を打った回数が多く、自分の河を見る癖もありますが、単純に記憶力が悪いので覚えていませんでした。ただ、手順がかなり特異なので手牌構成を絞りやすいことは辛うじて分かります。他にはリャンメン×2の1シャンテンでから切り、をツモって打あたりが考えられるでしょうか。
リツミサンの『超メンゼン主義麻雀』
小さい上がりをリスクを回避しながら積み重ねていくのが良しとされる天鳳。平均フーロ率3~4割が当たり前という中にあって、フーロ率2割2分という驚異的な少なさでハイアベレージを続けている異色のプレーヤーがいます。それがリツミサンです。
鳴かなければ手牌が複雑になり、より正確な状況判断能力や読みの力が要求されるのが麻雀。リツミサンの麻雀の特長はまさにその正確な状況判断と読みの確かさにあります。本書でリツミサンが何を、どう考えて麻雀を打っているか、その全貌を見ることができます。
また、「ミスからどのように学べるか」「読みは相手より自分の手を見返すほうが効率よく学べる」など、上達のアドバイスが随所に書かれているのも本書の大きな特長。 一冊を通して読めば、これまで自分が考えたことがなかったような麻雀の捉え方や新しい選択肢が必ず見つかるはずです。