トップ目の西家が2フーロしてターツ落とし。苦しい形が残りますがこちらも間に合わせるために鳴きます。
待ちが絞りにくい対リーチの場合はこのような仕掛け(テンパイ率が低く、テンパイしない限りは通ってない牌を押すのは厳しい手牌からの仕掛け)は手詰まりを起こしやすく損であることが多いですが、待ちを絞り込みやすい鳴き手相手ならギリギリまでアガリの目を残しつつ打ちます。
残り2枚の待ちは苦しいとみて手変わりをみましたが、西家の仕掛けの現物。こちらもクイタンでカン待ちとするとの切り出しが早いので他家からみて待ち読まれにくい。マンズ手変わりも自分でを切っているのでイマイチとなるとテンパイ取りがよかったように見えます。
を引いて待ちでテンパイしたところにツモ。見た目のアガリ牌の枚数は同じなので、ツモでフリテンにならないように打としましたが、これも西家の現物待ちを維持した方がアガリやすかったように思います。西家に対してもは大体通りそうですが、仕掛けに対応する立場からすれば、ひとまずは現物を切ろうとするのが自然だからです。
南家が打でリーチしたのを西家がチーして打発。鳴く前は+(メンツ候補)+雀頭の形(トイツ落としなので単騎待ちではない)だったことになりますが、カンチャントイツのを丸ごと手出しで落としていることからほぼ待ちが特定できます。ソーズホンイツがあるので他色の牌よりはを残すはずとなると、残りの手牌はソーズか字牌で、よりも優先して残されるメンツ候補ということになります。
だとするとが既に4枚見えていたのにが残っているのが不自然ですし、だとすると仕掛ける前がとなり、くっつき1シャンテンの形で発が残っているのがやはり不自然。そうすると候補は字牌トイツのみで、2枚以上残っているトイツはとだけなので、西家が合理的に打っているのであれば手牌での一点に絞れます。
第67回でも似たようなケースを取り上げましたが、ほぼ一色手の仕掛けなのにその色のメンツ候補が多く手出しされるようであれば、字牌のシャボ待ちを読めることもあります。
つまりこのは西家には通りますし、リーチにも両スジなので押します。
西家が手出しで。危険牌を引いてテンパイを崩したということですから、を引いてきた場合もツモ切れることになります。
西家は確かにのシャボ待ちで、止めたも本当に当たり牌。仕掛けにを勝負した南家は満貫クラスの勝負手。まるで第67回を再現したような局でした。