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ネマタの天鳳日記 第67回

ネマタの天鳳日記 第67回

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 西家はチー打チー打チー打と3フーロ。打としたところでは、と持っていたことになります。

 残り4枚がのような形で、一通との両天秤という線も一応ありますが、その場合は打点的に打としてホンイツを残すのが合理的なので、河にもソーズを多く切っているとはいえホンイツになっているとみるべきでしょう。

 ソーズホンイツなのにソーズが多く切られているとなると、いかにも字牌待ちがあるところです。仮に待ちとすると、頭頭から打でテンパイに取らなかったことになります。

 待ちだとすると、を鳴いたところでは頭頭からチー打、ツモで打というところでしょうか。全くないとは言えませんが、頭の字牌を落としていればチンイツになる手牌なら、を切ったところでを切っては残してそうなものです。

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 のように雀頭が無い形であれば、ツモでもテンパイするようにを切るところです。よって、候補として残るのは字牌同士のシャボ。

 南家視点からは以外は2枚以上見えているので、西家が合理的に打っているのであれば、4枚の手牌はのほぼ一点と読めるのではないでしょうか。

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 北家からリーチ。先述の読みからは通りやすいと読むことはできますが、からをチーしたにもかかわらずドラの役牌を切り飛ばしてきています。

 他にドラが無ければ絞りだけでなく自分が重ねて使う為にもまだは残してそうなものですから、赤を抱えた良形テンパイの可能性も十分にありそうです。こちらが目立つ仕掛けをしているにも関わらず押してくる他家がいるのであれば、その他家は勝負に値するだけの手が入っている可能性が高いことになります。

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 3翻テンパイとなると大体押してよいのですが、そのことを考慮すると、両無スジのとなると止めた方がよさそうです。

 リーチ者以外からの出アガリがききにくいので字牌シャボでも実質悪形待ち。を止めても形式テンパイなら狙えるというのもあります。

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 流局前に通っていない牌を引く恐れもありますが、必ず通っていない牌を引くと仮定してもテンパイ料との兼ね合いで大きく損をするわけではないのですから、現物を切りつつ形テンにとれるという現状を優先してテンパイに取ります。(南家は実はも持っていたのですが、今回のような形で形テンを取られることも有り得るので、一応発から切った方がよかったですね。)

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 を勝負していればメンピン赤赤の振り込みのところで無事にテンパイ料を取ることができました。テンパイ料が明暗を分ける展開になりやすいのも、東風戦の面白いところです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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