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第53回 ネマタの麻雀徒然草

第53回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

 役満という手役の王様の中でも、何かとエピソードが絶えない九蓮宝燈。まさに王の中の王ですが、メンチンだけでもかなりのレア役であるためか、役満の中で最も見落とされやすい役でもあるのが九蓮宝燈。今回はそんな九蓮宝燈を見落としてしまった人のお話。

 私は大学時代、将棋部とゲームサークル(ボードゲーム、カードゲーム等の非電源系ゲーム)に所属していて、実は麻雀部には所属していませんでした。3つも掛け持ちするのが大変というのもありましたが、麻雀なら部に入らなくても対戦相手に困らないだろうというのが最大の理由でした。私の予想通り、将棋部もゲームサークルも麻雀好きが多く、打ち上げの後でよく卓を囲んだものです。

 当時将棋部の先輩から聞いた話。その先輩は将棋部所属にもかかわらずいつも麻雀の話ばかりしているほどの麻雀好き。後輩に点数計算を覚えさせるべく、点数は全て自己申告、過大申告した場合はその場で訂正、過少申告した場合は点棒を払った後で指摘していたそうです。

 ある時後輩が迷いながらツモアガリ。迷うだけあって手牌はメンチンの形。「メンチン、ツモ…うーん一通はつかないのか、跳満です。」
 点棒の支払いが終わり、次の局を開始する前に先輩が笑いながら一言。
「ちなみにさっきのは九蓮宝燈だったよ。」

 この話を聞いた時、私は先輩が場を盛り上げるために作り話をしたものだと思っていました。何故ならその頃読んでいた、『銀玉親方の麻雀 棒テン即リー全ツッパ』に書かれていたエピソードとそっくりだったからです。ただでさえアガることが難しい幻の役満なのに、見落としてしまうというオチまで一緒。偶然にしては出来過ぎなので、よく出来た話だから麻雀打ちのなかであたかも自分が体験したように語られているに違いない。卓を囲む麻雀をまだあまりしたことがなかった私はそう考えました。

 それから6年後。大学は出られませんでしたが、どこへ行っても、どんな職についても、日本にいるうちは麻雀の相手に困ることは無いようで、同業者の仲間打ちで卓を囲んだ時の話。私は観戦していたのですが、オーラスラス目の子が気合いを入れてリーチ。河にソーズが1枚も切られてなく、気合いの入り方からしてもソーズのメンチン。流局して手牌を開けるなり悔しそうに、

「うーんアガリたかった、でアガったら一通がついて…」
「リーチツモメンチン一通イーペーコー…(指を折りながら)、高め三倍満か。」

 公開された手牌は 同卓者の顔をうかがうに、どうやら誰も気付いていなかったようです。本当の高めに。

 自分がアガるだけなら幻の役満でも、同卓者のアガリやテンパイ、観戦も含めれば経験する機会が何十倍にもなります。そして人間という生き物は、多かれ少なかれ誰しも似たようなミスをするものです。「あの時の先輩の話、本当だったんだな。」と感慨にふけりつつ、もう夜も遅かったので、本当の高めの話は胸の内に秘めて寝床につくのでありました。

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