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第152回 ネマタの麻雀徒然草

第152回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

幻の役満四槓子。実際にアガったことがあるという方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。私はテンパイどころかそれらしきチャンスが来たことも一度も無し。三槓子(これでも出現率は字一色と同程度)なら3回あります。そのうち1回は天鳳で、テンパイしているところから加カンしたら次の牌もカンできる牌、更にカンしたところ次の牌がまたまたカンできる牌でした。「3連続カン」は天鳳動画で一時期有名になっていましたが、まさか自分も同じ経験をするとは思ってもいませんでした。

知り合いでアガったことのある人となると今のところ3人。麻雀格闘倶楽部で四槓子をアガった方にお会いした時にどのような感じだったかをお聞きしたところ、称号がマスター(黄龍昇格前の段階、3連続トップで黄龍に昇格、いくら負けても降格は無し)の時で、カンのリスクを顧みる必要がなかったからこそアガれたと聞きました。

四槓子をアガったことのあるプロ雀士と言えば、全ての役満をアガったことがある「役満クイーン」こと﨑見百合プロ。四槓子をアガれば役満コンプリートになった段階で少しでも狙えそうなら意識的に狙うようにして、アガれた時は配牌にあった暗刻2つを大ミンカンするところからスタートしたそうです。

単に役満が必要というだけであれば、そもそも四暗刻の方がずっと易しいのですから、アガれるとしたら損得を度外視してまで狙うか、鳴いた後でカン材を立て続けに引き、なおかつ雀頭が最後まで完成しないケースが来た時くらい。しかも途中で他の誰かがカンした場合も成立しなくなるのですから、やはり途方も無く難易度が高い役満です。私はどちらかと言えばカン材があってもあっさり1枚外してしまうことが多い打ち手なので、生涯かけてもアガれる気が全くしません。

そんな四槓子ですが、twitterで検索してみると、アガったという報告を意外なほど見かけます。私がオンライン麻雀を始めた15年前とは、ネット上で知る事のできる情報量も桁違いになっていることに改めて気付かされました。第127回の繰り返しになりますが、「毎日続けていれば一生のうちに一度達成する確率」と、「毎日続けていれば誰か一人は一生のうちに一度達成する確率」と、「無数にある世界線のうちの一つでは、誰か一人は一生のうちに一度達成する確率」とでは、「限りなく0に近い確率」だとしても全く違うのですね。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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