2月1日に開催された第18期雀竜位決定戦の戦いの2回戦の観戦記!著者は雀王戦A2リーグ所属の浅井堂岐プロ(@taka12taka24)です。
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— 日本プロ麻雀協会 (@ClubNPM) February 4, 2020
第18期雀竜位決定戦1日目 2回戦目の観戦記をアップ。https://t.co/vZjYYSYMRU pic.twitter.com/29kYN0Ifpx
当観戦記は日本プロ麻雀協会公式HPにて公開されたものの転載になります。
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2回戦(吉田→大浜→千貫→矢島)抜:坂本
現雀竜位の矢島がここで登場。
迎える3者としては矢島にリードされる展開は避けたいのが本音といったところだろうか。
しかし、この半荘では矢島の持ち味である高打点への構想力が上手くハマった。
東1局、矢島の配牌がこれだ。
それが8巡目には大三元のイーシャンテンになる。
先日の雀王決定戦での伝説ともいえる四暗刻のような役満をまたアガるかと思わせたが、ここは大浜がドラのをポンし、親の吉田から満貫のアガリ。
東3局、またも矢島が構想力の高さを見せる。
この配牌から打。
とりあえずから切るのではなく後々の危険度が高くなるから切っていくのが矢島流。
『悪い手の時は高くなるコースだけは逃さない』
それが矢島の麻雀を支えている武器の一つだ。
矢島にかかればあの配牌もこのような最終形になる。
先行リーチをかけていた大浜のを捉え、満貫のアガリ。
南1局1本場、北家矢島の配牌。
結論から先にお見せしよう。
1…
2…
3…
ポン ツモ
どこからそんなに持ってきたんだというような驚愕の跳満ツモ。
これにはリーチをした親の吉田も落胆の表情を浮かべる。
矢島のリードで迎えたオーラス、この男についても触れておこう。
千貫陽祐
解説の松本も話していたが、千貫は対局中に笑顔をよく見せる。
その笑顔の発動条件は不明だが苦境に追い込まれていることが多い印象だ。
筆者はリーグ戦で通算5年ほど戦っているが、点棒が箱下になった時が一番笑っている気がしている。
「この人はクレイジーだ」と思ったのは言うまでもない。
その千貫がフリテンだが高めのツモで矢島を捲る手を作ってリーチ。
しかしラス目の吉田から追っかけリーチ。
アガれば2着の大浜も仕掛けてプッシュ。
そんな状況を迎えたにも関わらず、いつもの笑顔。
今後はそんな千貫の表情にも注目していただきたい。
千貫の奮闘も空しくオーラスは大浜が制し二着へ浮上した。
現雀竜位の矢島が長所を存分に発揮し好スタートを切ったが、今後は矢島へのマークはきついものになっていくことが予想される。
矢島をストップするために他者はどんな戦略を使い、それを受けた矢島がどう戦っていくのか楽しみである。
(文:浅井 堂岐)