こんばんは、まろちょふです。
今日は3/25(日)に麻雀スリアロchで放送された第16回日本オープン決勝での魚谷侑未プロの一打を紹介します。
対局者は櫻井秀樹プロ、濱博彰プロ、渋川難波プロ、魚谷侑未プロ。全5回戦に渡る戦いの最終5回戦目の南3局を振り返ります。
ルールは日本プロ麻雀協会公式ルール。一発裏あり、赤なし。オカ20のウマが10-30となります。
4回戦終了時点のトータル
櫻井 | 濱 | 渋川 | 魚谷 |
▲17.1 | ▲131.1 | 27.7 | 120.5 |
5回戦南3局時点の状況
櫻井 | 西家 | 19800 |
濱 | 北家 | 22900 |
渋川 | 東家 | 38700 |
魚谷 | 南家 | 18600 |
全5回戦の最終戦、この半荘で優勝が決まります。
優勝争いの 渋川プロと魚谷プロのポイント差は92.8ポイント。
トップラス+12800点差、あるいはトップ3着+32800点差が必要です。
現状はトップラス+20100点差をつけているので、このまま終われば渋川プロが優勝となりますが、櫻井プロと濱プロまでの点差はとても小さいため、この局が大きくカギを握る一局となりそうです。
この一局の牌譜はこちら。
ドラは 渋川プロの親番になります。
4人の配牌はそれぞれこのような形。
渋川プロが自風の東対子でややまとまった手牌。条件が厳しい櫻井プロ、濱プロはあがりに向かいづらい場面。魚谷プロはあがりにいきたいところですが不器用な形。役牌が重なれば進めやすそうですが果たしてどうなるか。
まずは役牌を残して切り。
あがりだけを見ると役牌を残していきたいところですが、櫻井プロ、濱プロがあがりに向かいづらいことを加味すると、聴牌料での逆転も視野に入れたい場面。そのため、聴牌に向かった手組をしたいので、字牌をキープするのはロスになります。を残し、を切っていきます。
を対子にして4対子の手牌。ここで打とします。濱プロは比較的通常の進行をしているように見えますが、櫻井プロは国士無双や四暗刻に向かっているケースもあり、字牌が山に少なく、場にも出づらいケースとなります。自身の聴牌を最優先とするため、ここでを見切る選択に出ました。
そして、このタイミングで2枚目のが濱プロから切られます。七対子や通常のメンツ手を見える形で、一見躊躇してしまいそうですが…
魚谷プロはポン、打という選択に出ました。
緊急時には形式聴牌も辞さない場面ですが、本線は対々和での出あがり。なので重なりやすい牌を残したい所。渋川プロと濱プロが通常の進行で櫻井プロが国士無双かソウズ染めの進行。ちょっとこの時点ではどれが残っているかを判断するのは難しい状況です。
次巡のドラ表示牌のはツモ切り、その次巡にはを暗刻としました。現状二枚切れとなった打ち。残り巡目が少ない終盤であれば一旦形式聴牌を取る選択もあるかもしれませんが、まだ対々和でのあがりを見たいです。
次巡、待望のツモ。なんと対々和三暗刻の聴牌に。現状の待ちのは濱プロ、渋川プロはわかりませんが櫻井プロは持っていなさそうな印象。
この時点では渋川プロに一枚、山に2枚。そして魚谷プロ以外の3人は使い切れない絶好の待ちとなっています。
その次巡、渋川プロがドラドラのイーシャンテンに。
そして三枚目のをチーして、バックの聴牌となります。打点は5800。もしこれを魚谷プロから直撃できると相当大きい場面なので、この聴牌はほぼ全て押すことになりそうです。果たして結果は・・・?
渋川プロから8000点のあがりに!
渋川プロは「この局については、魚谷プロは対々和なのでツモられて三暗刻になるのが最悪。2600であれば、打ってもオーラス親かぶりさせればトップラスが作れるので、あの聴牌は全て押そうと思っていた。まさか、ロンで8000と言われるとは…」と振り返っていました。
確かに、ポン打ですので、からのポン打はあっても、純粋なカンチャン塔子のの単騎が最後まで残ることは想定しづらいパターンであるとも言えます。
魚谷プロは「仕掛けてもまだ厳しい形が残るのですが、仕掛けないともうあがりが厳しい局面だと思って仕掛けました。うまく仕上がって良かったです。」と振り返りました。
魚谷プロの機転の効いた仕掛けが光った見事な1局でした!
配信ページ
https://freshlive.tv/threearrows-ch/198074