前回まで「高校女子オープン」と題され過去5回行われた大会が今回から男女混合大会としてリニューアル。「麻雀最強戦2019選抜高校生麻雀大会」が8月6日に開催され、新留悠平さん(愛知県立旭丘高校)が優勝を果たした。
過去大会参加者の廣岡璃奈さん、佐藤えみなさんも会場に現れ、予選A卓とB卓の間に解説の多井プロ、実況の小林未沙さんと共に近況を報告した。廣岡さんは声優としての活動を始め、麻雀プロ試験受験準備を始めている。佐藤さんは上京してプロ試験を受験。育成合格となり今後も麻雀プロの道を歩んでいく。
システム・ルール
予選はAB卓に分かれて半荘1回を打ち、上位2名が決勝に進出。決勝は半荘1回勝負でトップをとった選手が優勝となる。ルールは符計算ありの麻雀最強戦ルールとなった。
予選A卓
予選A卓の出場者は以下の4名。
母は最高位戦北海道支部所属の宮永知加(@mapimapi1225)。母が経営する麻雀教室を手伝いながら麻雀を勉強してきた高校1年生の宮永真尋さん(東海大札幌)が東家。
六本木高校で麻雀部を設立する為の奮闘している3年生の曽我有気さんが南家。
麻雀王国杯 麻雀甲子園 中高生予選の2018年度優勝者、RMU入会にも興味を示している早大本庄高校3年の池田祐将さんが西家。
学生麻雀連盟の春合宿中に行われた大会では、大学生やU-NEXTパイレーツの選手を抑えて準優勝。点差を意識したオーラスの続行判断には小林剛プロも感心させた麻布高校の2年 中森健太さんが北家。
対局の模様は、曽我さんが序盤からアガリを重ねて抜け出し残り3人の2位争いの展開に。南3局まで接戦の2位争いとなったが南3局6本場で池田さんがトイトイ・三暗刻の4000オールをアガり2位に浮上。その後のオーラスでも七対子のアガリを決め2位での勝ち上がりを決めた。曽我さんは終始安定した麻雀で圧勝。1位での勝ち上がりとなった。
順位 | 選手名 | TOTAL |
---|---|---|
1 | 曽我優気 | 64100 |
2 | 池田祐将 | 26700 |
3 | 宮永真尋 | 4600 |
3 | 中森健人 | 4600 |
曽我・池田が決勝へ。宮永・中森は敗退。
予選B卓
予選B卓の出場者は以下の4名。
A卓に出場した中森さんと同じく麻布高校2年の八木陸斗さんが東家。麻雀経験は1年と短いものの、今年の麻雀王国杯 麻雀甲子園 中高生予選では3位に入賞。類い希なる頭脳と実力の持ち主。
南家となったのは県立旭丘高校3年の新留悠平さん、部員80名超の麻雀愛好会「旭雀会」の代表。高校公認の同好会に昇格するため、部員の期待を背負って立ち上がる。
昨年の麻雀王国杯 学生麻雀甲子園 中高生予選では準優勝しており実績も十分。
西家となったのは神奈川県立和光高校3年の代情岳広(よせ たけひろ)さん。公式大会は初参加。毎日ネット麻雀で鍛えた腕で優勝を目指す。役満和了率にも自信あり?
北家となったのは奈良 同志社国際高校3年の岩井駿人さん。麻雀歴7年。大会出場経験はないが、情熱ならば誰にも負けない自信あり。今後は麻雀部に入って様々な大会に出るための第一歩としてのエントリー。
南4局は2位争いの八木さんと新留さんがわずか700点差の接戦で迎えた。八木さんが先に待ちの聴牌を入れ、上がれば決勝進出という場面にこぎつけたが新留さんが待ちで聴牌に追いつき、でのアガリを決めて2位に滑り込み決勝進出を決めた。八木さんは解説の多井プロも絶賛の麻雀だったが悔しい敗退となった。
順位 | 選手名 | TOTAL |
---|---|---|
1 | 岩井駿人 | 31800 |
2 | 新留悠平 | 29000 |
3 | 八木陸斗 | 27800 |
4 | 代情岳広 | 11400 |
岩井・新留が決勝へ。八木・代情は敗退。
決勝
決勝に進出したのは曽我さん、池田さん、岩井さん、新留さん。
東場は新留さんがアガリを重ね、35800点持ちのトップ目で南入。しかしそのまま悠々とリードを得ることは出来なかった。
勝負局となったのは南1局2本場。供託も2本あり、この局をあがって優勝に大きく近づこうと新留さんが待ちで先制リーチを打ったが、曽我さんが待ちで追いかけリーチ。見事を直撃して一気に全員が2万点代となる接戦となった。
しかしその次局、新留さんは池田さんとの2軒リーチを制して7700のアガリで再びリードを広げた。
南3局は岩井さんが池田さんのリーチをかわして1300・2600のアガリ。岩井さんと新留さんの一騎打ちのオーラスとなった。池田さん、曽我さんは跳満ツモ条件を狙うオーラスとなった。0本場は池田さん以外の3人聴牌で1本場に。終盤の聴牌を巡る争いもしびれる展開となった。
最後の1局は新留さんが岩井さんの聴牌打牌を捉え平和のアガリで優勝を決めた。
順位 | 選手名 | TOTAL |
---|---|---|
1 | 新留悠平 | 35800 |
2 | 岩井駿人 | 27800 |
3 | 曽我優気 | 19900 |
4 | 池田祐将 | 16500 |
優勝した新留さんは「これから歩くトーナメントと名乗れることが嬉しいです。細かなミスはいくつかあったので今後より成長できるように頑張ります。最後の聴牌の時は、部員達の顔が頭によぎりました。ここまでこれたのは部員みんなのサポートのおかげです。今回は優勝できましたが、みんな強くて何度もやれば必ず結果は違ったと思います。将来の夢は一番強いプロ雀士になることです。」と喜びと感謝、今後の目標を語った。
新留さんには今月26日に開催されるSMA学生麻雀フェス、来年3月22日に行われる「全日本健康麻将選手権」の出場権などが贈られた。
最後にチェアマンである近代麻雀 星野信夫編集長が、来年の夏に次回の大会を開催することを明言。冬期開催に関しては今後協議されるとの発表があった。今後も高校生雀士の活躍に期待が高まる。
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高校女子オープン大会結果記事
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