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竹内元太「見て、書いて、聞いて、今がある」 Mリーガー列伝(47)

竹内元太「見て、書いて、聞いて、今がある」 Mリーガー列伝(47)

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 プロ入り10年目となる2022年、36歳の時に所属団体である最高位戦日本プロ麻雀協会の頂点となる最高位を獲得。2023年には最高位連覇を達成した竹内元太選手は、Mリーグ2024-25ドラフト会議にて、セガサミーフェニックスから指名された。長野県の大自然の中で生まれ育った身長192㎝の大型右腕、竹内選手の素顔とはーー

幼少期はどんな少年時代だったのでしょうか?

「泥遊びをはじめ、とにかくたくさん遊びましょうという山の中にある幼稚園に通っていました。夏は川に行ったり、秋は山菜を取りに行ったり、冬はスキーでクロスカントリーといった日々を過ごし、小学校ではボーイスカウトに入ってました」

長野県の大自然の中で活発に育った竹内選手の幼少期

部活動は何かやられていたのですか?

「中学からは軟式テニス部に入り、高校では3年の時にインターハイに出場しました。高校は東海大学の附属高校だったので、卒業後は東海大学に進学して軟式テニス部に入部し、将来は実業団に入ることも考えていました」

麻雀を覚えたのはいつ頃でしたか?

「部活動とバイト中心の生活だった大学生の頃です。バイト先は部活の先輩に誘われたマクドナルドだったんですが、そこでバイト仲間と麻雀を覚えました。当時一緒に麻雀をしていた仲間とは今でもたまに麻雀したりなど付き合いがあります。ただ2年間で取れた単位はボクシング理論実習の1単位のみだったので、あえなく中退しました。中退後は『オンライン無料麻雀ゲーム ツモ』という賞品がもらえるネット麻雀にハマりましたね」

プロ入りされたきっかけは?

「ネット麻雀に没頭する日々を2年ほど過ごしていたある日、『オンライン無料麻雀ゲーム ツモ』を運営している会社の社長さんから、フラフラしているんだったら東京に来ないかといきなりメールが来たんです。その縁でその運営会社で働くようになりました。ただ働き始めてから1年ほど経った頃、サイトが閉鎖されることになったんです。それを機にプロになるのも楽しそうだなと考え、30歳になる前に挑戦してみようと27歳の時に最高位戦日本プロ麻雀協会のプロテストを受験して入会しました」

プロ入り以降、継続されている練習法はありますか?

「とにかく人の麻雀を見て来ました。プロ入り当時に働いていた麻雀店の先輩や最高位戦の先輩たちにお願いし、予定を聞き出しては後ろ見させてもらうことを2、3年は続けていました。プロ入り後は石橋伸洋プロにいろいろと声をかけてもらったんですが、最初に言われたのは単にこれ何切りますか?と聞くのは絶対ダメということ。この局面でこう思ってこれを切ろうと思うんですけどどうですか?という聞き方をしなさいとアドバイスしてくれました。以降、後ろ見する時は、ここは自分と違うなと思ったところをメモして、自分がそうする理由を考え、その人が切った理由も考えて書きとめ、それらを対局が終わった後に先輩達に質問して、僕はこういう理由でこう思うんですけど、どうでしょうか?というやりとりを繰り返していました。見て、書いて、聞いて、覚えるを繰り返して来たことが最高位の獲得につながったと思います。実際にノートに書くと覚えるんですよね」

都内で麻雀教室『元太麻雀ラボ』を開催。「生徒さんは高校生から主婦の方まで年齢層も幅広く、男女比は7対3といった感じです」

Mリーグに参戦して感じられていることは?

「1年目なので生活リズムを含めて慣れることが大事だなと思っています。所属団体のリーグ戦は正午から対局が始まるので、毎朝7時頃に起床して余裕を持って対局会場に入ることで自分が一番いい状態で臨めていたので、その生活リズムが体に染み付いていたんです。Mリーグの場合、第1試合に出場するとしたら19時にいちばんいい状態に持っていく必要があり、そのためには12時か13時に起きるべきなんですが、Mリーグの試合がある日も朝7時頃には起きているんですよね(笑)」

2024年9月23日、Mリーグデビュー戦で初勝利。「とにかく結果が欲しかったので、うれしかったですね」©️Mリーグ

試合に向けてのルーティンは?

「起床後のルーティーンは3つ。まずお風呂に1時間ほどつかって、それから少しご飯を食べて、対局会場に歩いても間に合うぐらいの時間に家を出る。とにかく焦るのが嫌なんで、会場近くには1時間ぐらい前には到着しています。さらに占いを見てラッキカラーが青だったらポカリスエットを飲む。緑だったらGREEN DA・KA・RAを飲む。前日や当日に何をしてもあまり変わらないと思っているんで、思い込みでもいいからやれることはやっておいたほうがいいのかなと(笑)」

勝負めしはキットカット。「最初に最高位を獲得した日も連覇できた日も、どちらの対局日でも食べてました(笑)」

チーム戦に対してはどう感じていますか?

「Mリーグで戦うまでは、人の麻雀を応援したことが正直ほとんどありませんでした。勝った人におめでとうと思えることはあっても、やはり自分が勝つのがいちばん嬉しくて、誰かを応援しようという感覚はあまりなかったんです。でもMリーグは自分が4着でも他の誰かがトップとってくれたらそれでいいと思えるぐらいチーム戦って意識が全然違うんだなと感じています」

竹内選手の麻雀をひとことで言うと?

「麻雀プロの中でドラを切り出す回数は一番多い人です(笑)。赤牌は使えるので切らないんですが、手牌が悪い時でも字牌のドラなどいらなかったらすぐに切ることは徹底しています。ドラが役牌であっても気にしません。なぜなら鳴かれたら基本的にすぐオリるからです(笑)。ドラを重ねてアガることも当然ありますが、1巡目から3巡目までの間にドラを切ることが多いので、そこは見てほしいですね」

趣味は?

「山登りは好きですね。すれ違う人が知らない人でもこんにちはと挨拶するんで、人の温かさを感じることができるし、自分の体の中にある悪い何かが無くなっていく感じがする。それで定期的に高尾山に行ってます。自分の体を浄化してくれるような感覚があるんですよね」

好きな役は?

「役牌ポンで1000点といったアガリやすい役が好きなんで、役牌かタンヤオかピンフといった1翻役は好きですね」

好きな言葉は?

「『すべてを気にしない』。好きな言葉というか心がけていることですが、人に怒ることもないですし、この人のここが嫌だなと思うことがあっても、自分よりいいところがこの人には必ずあると捉えれば許せてくる。そういうことは意識していますね」

◆写真:河下太郎、インタビュー構成:福山純生(雀聖アワー)

竹内元太(たけうち・げんた)プロフィール

1986年3月12日、長野県生まれ。O型。最高位戦日本プロ麻雀協会。主な獲得タイトルは第47・48期 最高位。第24回BIG1カップ、第7期新輝戦。勝負メシはキットカット。趣味はダジャレと登山。都内で麻雀教室『元太麻雀ラボ』開催。YouTube『元ちゃんねる』配信中

▼元ちゃんねるはこちら

竹内元太 年表
年齢 主な出来事
1986 0歳 長野県で二人兄妹の長男として誕生
1992 6歳 小学生の時はボーイスカウトとして活動
1998 13歳 中学校は軟式テニス部に入部
2004 18歳 高校では軟式テニス部に所属し、インターハイ出場
2005 19歳 大学生の頃に麻雀を覚える
2013 27歳 最高位戦日本プロ麻雀協会入会
2022 36歳 第24回BIG1カップ、第47期最高位
2023 37歳 第48期最高位、第7期新輝戦
2024 38歳 セガサミーフェニックスよりドラフト指名

 

 

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