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斎藤俊の旬な雀士を見てやんよ 第1回 角谷ヨウスケ 前編「メディア対局だからこその打牌選択」

斎藤俊の旬な雀士を見てやんよ 第1回 角谷ヨウスケ 前編「メディア対局だからこその打牌選択」

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最近放送対局ではすっかりヒールのイメージが定着した斎藤プロが、今最も旬な雀士を紹介していくこのコーナー。第1回は「マジカル」と呼ばれる特異な打ち筋で注目を集めた第15期雀王角谷ヨウスケプロです。

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――15期雀王おめでとうございます!

角谷:ありがとう!みんなが褒めてくれて嬉しいですね。

――放送対局だったので画面越しで見ました。始めは角谷プロのキャラを含め面白がって見ていた人も最後の方は前のめりになって観戦していたことと思います。

角谷:優勝後、LINEの祝勝コメントは200件を越えていて、Twitterの連絡通知もわけわからないくらい来て驚きました。麻雀関係では人生で一番多く祝福されたかも知れないな。自分は関西ローカルの人と思っていたが案外多くの人が見ていてくれてたんだなぁと思いました。

――Aリーグでローカルなんてことないでしょ(笑)激励コメントがたくさん来たのは角谷プロに魅力があるからだと思います。多くの方の印象だと思いますが、雀王決定戦の20回戦で打ち方って変えました?

角谷:打ち方は勿論変えていきした。ただそれは勝利条件に対する自分の立ち位置が変わったから打ち方を変えたに過ぎません。局面に合わせた本来の打ち方を実行しました。

――開局1回戦あたりなら仕掛けたであろうホンイツの牌姿でもメンゼンチートイで進行しましたね。

角谷は4日目16回戦のメンホンチートイドラドラのハネ満を、250P近い大差をつけられていた鈴木たろうから直撃した。

 ロン ドラ

角谷:大差が付いてしまった局面って、鳴き仕掛けをしたりリーチをしたりしてもハネマンクラスの直撃は普通出来ないんですよ。しかも直撃取りたい相手は鈴木たろうじゃないですか。

鳴いたら直撃出来ませんから。しかも打点もマンガンに下がります。もちろんマンガンツモは嬉しいんですが、千載一遇のチャンスだったので逃したくありませんでした。メンホンチートイはドラが絡めば必然的にダマテンでハネマンあり、直撃の可能性を残す手役ですから。

――15期雀王決定戦の3日目と最終日は斎藤俊が公式観戦記を担当しました。映像や紙面などのメディアに出たがり、キャラ出したがりなので、一端を担おうかと。

角谷:ありがとう。読ませてもらいました!今や観戦記の第一人者である鈴木聡一郎プロ(最高位戦)が斎藤くんの記事を褒めていましたね。そして麻雀プロはメディア出たがりが多いね。考え方は色々あると思うけれど麻雀プロにもタレント性が問われているのだと思います。

――とても良くわかります。私は視聴者のコメントとかもすごく意識します。正しい炎上はオイシイと考えています。角谷プロは配信対局ということで今回打ち方意図的に変えましたか?

角谷:1回戦の木原さんに放銃したやつかな。

――決定戦開局早々のやつですね。

 ツモ ドラ

角谷はここから木原の親リーチ一発目にを切り出し、結果としては12000放銃となった。

角谷:メディアじゃない決定戦なら絶対打たないですね。普通に考えたら開局親リーに安全牌がたくさんあるのに行かないでしょ。一種のアピール行為です。

――麻雀でどんな時もさぼらない、対局前に語っていたことの有言実行ですね。

角谷:変わった打ち手の方が見ている人が「なんだコイツは!?」ってなる。手の良し悪しによる押し引きだけだと味気ない。それとね、アピール行為は対局者に向けてでもあるんですよ。

――視聴者だけでなく、対局者に?

角谷:木原プロから見て僕からの一発出上がりが『僕がどの形から放銃したかという情報』は、もしメディアに残らない対局だったら僕が教えない限り分からないままなんだよね。でもメディア対局の場合後から見直すことが出来るんです。出来てしまうというか。『角谷は相当前のめりで来るぞ』という情報操作にも役立つと考えたんです。

――最近はタイトルとは関連のない”エキシビションマッチ”も多くあり、キャラクターや雀風のアピールではやり易いですね。昔角谷プロとエキシビションマッチの放送対局ご一緒した時に面白い打牌をされていたことを覚えています。

角谷:今回の決定戦もそれらのエキシビションマッチもプロとしてのカラーが出せていると感じています。

――個性がぶつかり合う形だったので観戦記書きやすかったです。角谷プロは”マジカル”とゲスト解説だったRMU代表の多井隆晴プロから称されていましたね。

角谷:とても分かりやすいフレーズを貰えました。これからは”マジカル”で行こうと決めました。今までのキャッチコピーって『リーチ小僧』だったんですよ。名付けられたとき、歳はまだ23、 4ぐらいでした。でももうアラフォー(37)なのでさすがに小僧ではないぞと思っていたんです(笑)

―後半に続く―
第1回 角谷ヨウスケ 後編「雀王角谷としてのビジョンに迫る」

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角谷 ヨウスケ@kakkun_npm
第15期雀王。普段はマーチャオに勤務しているほか、麻雀教室の講師などを務める。自他共に認めるaikoの熱狂的ファン。

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角谷ヨウスケが大逆転で初優勝/雀王決定戦

この記事のライター

斎藤 俊
入会1年目から雀竜位C級予選から駆け上がり第12期雀竜位を獲得。
門前と鳴きを使い分け、バランス良い麻雀を打つ。

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