- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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テーマ 7
メンゼンでアガれば鳴いた時より高くなります。結局鳴くことになったとしても、フーロ数が少ない方が強い受けを作りやすく、他家からみて待ちも絞られにくく、先制されても降りやすいです。1翻縛りを解消できているのであれば、シャンテンが進むものは大概鳴いた方がアガリやすいのは確かです。しかし、鳴くことによる諸々のデメリットからさほどアガリやすくならず、打点や守備力を踏まえると、「ここからはまだスルー」ということは結構あります。特にターツが足りていない場合はなおさらです。
ただし、練習問題の問1、2はターツが足りているうえに、アガリトップ条件になっています。これならシャンテンが進むもの、シャンテンが進む受け入れが増えるもの全て鳴くつもりで進めた方がよいと判断します。東1局原点の場合も、問1についてはアンコがあるので守備力が下がらず、リャンメンをスルーしたところでメンゼンテンパイの可能性は低いのでリャンメンやからでも仕掛けてそうです。本文中にアガリトップの話が出てこないので、練習問題も本来は東1局を想定したものだったのかもしれません。
テーマ 8
「先制でテンパイしたら愚形でも安くても多くの場合は即リーチがよい」というのは確かですが、「愚形安手でもいいから早いリーチを目指した方がよい」とは限りません。
先制テンパイなら即リーチというのは、リーチが強いというだけでなく、テンパイからだと浮き牌が少ないので手変わりを待った方がよいことが少ないということを意味しています。逆に言えば、テンパイに遠く浮き牌が多い段階であれば、手変わりを狙う方がよいことも増えるということです。
メンツがかぶることばかりを恐れていては手変わりを過小評価、浮き牌へのくっつきばかりみていてば過大評価になる恐れがあります。手変わりを狙うかどうかは、どちらを選んでも残る受け入れ、手牌Aであればをツモった場合を比較して判断することをお勧めします。シャンポンでリーチを打つより、とのくっつき1シャンテン。タンピンに加えて三色、イーペーコーになる受けまである方がずっといいので、これははっきり打有利です。「押し返せるかどうか」に着目しても誤りではないですが、今回なら仮にドラだとしても打とする方がよいので、単純にシャンテン戻しをした方が手牌の価値が高まるならそうすると押さえておくことをお勧めします。
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