最高位戦日本プロ麻雀協会の女流最高位決定戦。このリーグは、一人の女性プロ雀士が数年にわたって連覇を成し遂げるケースが多い。そのさきがけとなったのが山口プロだ。2001年にデビューするやいなや、2002年から2004年にかけて3連覇を達成。第3回女流モンド21杯でも優勝するなど輝かしい成績を残す。現在はリーグ戦に出場せず表舞台からはほぼ姿を消しているが、「歴代最強」と考えるファンも多い。本記事では、そんな山口の魅力に迫る。
目次
山口まやの基本情報・プロフィールデータ
名前 | 山口まや(やまぐちまや) |
生年月日 | 2月17日 |
異名 | 実力派やまとなでしこ |
出身地 | 東京都 |
血液型 | A型 |
趣味・特技 | 旅行 |
本人公式SNS | |
所属団体 | 最高位戦日本プロ麻雀協会 |
プロ入会年 | 2001年 |
主なタイトル |
第2、3、4期女流最高位 |
好きな牌 |
|
山口は輝かしい成績を持つ一方、メディアなど人前に出ることがあまりない雀士だ。Twitterのアカウントはあるものの、情報発信はほとんどしていない。2021年7月現在もリツイートを除けば4ヶ月以上新しいツイートはなく、リーグ戦にも出場していないことから、近況や健康状態を心配するファンの声も少なくない。一方、企業の麻雀採用に関わったり音楽イベントのサマソニに参加したりと、さまざまな方面で活動する顔も持っている。
経歴
2001年:最高位戦日本プロ麻雀協会入会
2002年:第2期女流最高位決定戦優勝
2003年:第3期女流最高位決定戦優勝
2004年:第4期女流最高位決定戦優勝
麻雀との出会い・きっかけ
山口が雀士になったきっかけは、かつて高田馬場にあったとされる雀荘「ギャル雀」。当時としては珍しい、スタッフ全員が女性という雀荘だ。もともと麻雀が好きだった山口は、遊びに行ったついでに「働かないか」とスカウトされる。そして、気付けばプロテストを受けることになっていたそうだ。はじめは流れに身を任せただけだった山口。本格的に勉強したりスキルを磨いたりしていくうちに自信がつき、どんどん麻雀を好きになっていったという。こういった好きなことに夢中になれる力が、史上初の女流最高位3連覇という偉業につながるのだろう。
山口まやプロの打ち方や雀風
攻守ともにトップクラスであり、チャンスを確実にモノにする打ち方だ。所属している最高位戦日本プロ麻雀協会の記事では、「天然で大物手が入り、しっかり形作りしていく」と称されている。後述する第3回女流モンド21杯の対局内容を見てみても、流れを掴んだと見るや連続和了。大きなミスもなく、優勝をもぎ取っている。もともとは感情を爆発させるような大胆な雀風だったそうだ。しかし、現在は、どんな状態でもペースを崩さない冷静なスタイルに変わっている。
山口まやの対局時の様子
第3回女流モンド21杯 1回戦Aグループ
山口が圧倒的な強さを見せつけた一局だ。最終的に5万点で1位となるこの対局。勝利の火種となった、東2局を紹介する。東2局の時点では最下位だった山口。中盤、いったんテンパイするものの、危険なドラのが不要牌となる。さらに、他家がリーチをかけている状況。山口はテンパイを崩し、を手元に残す。すると、をもう一枚ツモり、再びテンパイ。リーチを者からが出てきて、三元牌ドラ3の満貫を直撃させた。山口の美しい打ち回しが見えた瞬間だった。
女流モンド21杯 予選2回戦
山口にとってはじめてのテレビマッチとなったのが「女流モンド21杯」だ。緊張していたのか、南2局の時点で点数は最下位。しかし、それだけで終わらないのが山口だ。南3局、「天然で大物手が入り、しっかり形作りしていく」と称されるとおり、ドラが対子の配牌をクイタンでツモアガリ、一気に2位へ浮上する。オーラスは他家がリーチをかけるも、タンヤオをヤミテンに構えロンアガリ。堂々の逆転勝利を見せた。
第10期女流最高位戦・準決勝3日目|2010.10.18
かつて自身が3連覇を成し遂げた女流最高位戦。そのタイトルを奪取しようと、山口が挑む。大会自体は石井あやプロが根本香織プロの6連覇を阻止し、初の栄冠を手にした。準決勝では、その石井が圧倒的な強さで1位。山口もベテランらしい安定した麻雀を打ち、接戦となった最終12回戦をオーラスでツモアガって見事に制した。親番の大連荘で爆発した、いわますみえプロに抜かされてしまい準決勝敗退するも、実力がいまだに健在であることを十分に示した大会だった。
第10期女流最高位戦・準決勝3日目
SNSでの評価・評判
2021年7月現在、山口はリーグ戦に挑むことはないものの、マイペースな活動を続けている。SNSには、そんな山口の根強いファンが存在する。
今まで最高位戦の女流リーグを見てて、知り合い以外(全然同卓して打ってない)で一番強いなって思ったのは山口まやさん。次に根本佳織さんかなぁ。あんまり見たことないけど強そうなのは大澤ふみなさんと茅森早香さん。あくまでも個人的な感想だけどね。
— 原宿ジェンヌ (@harazyukuzyennu) July 5, 2019
このように、あくまで個人的な感想に過ぎないが「歴代最強」を推す声も多い。
麻雀採用…今年もお馴染みの和田聡子プロと山口まやプロか(*´∀`)
— 山原佑太@感動創造塾 (@yamaharakandou) January 11, 2013
山口が携わっている麻雀採用。企業の採用方法として麻雀を取り入れた、斬新な試みだ。
山口まやさんを天鳳にお誘いしたんですが、リプが「にゃー」だったんですが・・・これってどーゆー意味ですか?オジサンにはわかりまてん
— ブルブル (@zengi30) March 29, 2013
山口の不思議なキャラクター性が見えるツイートだ。どういった意思表示なのか本人に聞いてみたい。
山口まやのニュース・こぼれ話
ジャンナビで対局中
リーグ戦から遠ざかっている山口だが、現在の主戦場はオンライン麻雀の「ジャンナビ」だ。たびたびTwitterで「誰か一緒にやりませんか?」と対局相手を募集している。ただ、本人のTwitterプロフィールに「マイペース」と書かれているとおり不定期なので、山口と対局したい方はフォローをおすすめする。
麻雀採用のイベントを運営
2022年度もISグループが企画するなど、今ではすっかりおなじみになった麻雀採用。山口は、2016年の段階で運営に携わっていた。なお、対局で上位入賞したからといって内定が確約されているわけではない。一方で、このイベントを通して実際に採用された人もいる。面接に自信がない就活生は、麻雀の腕前を磨いてみてはいかがだろうか。