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もっと勝つための現代麻雀技術論 第10回 「麻雀クイズ 回答と解説」 

もっと勝つための現代麻雀技術論 第10回 「麻雀クイズ 回答と解説」 

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 今回は前回出題した問題の解答、解説です。

 

 問1 前回、くっつき>ヘッドレス>2メンツの順でテンパイしやすいと申しましたので、くっつき1シャンテンを考えてみることにします。まず思い浮かぶのは、マンズ、ピンズなら何でもテンパイする

 の形でしょうか。これならテンパイする受け入れは18種59枚です。

 

 しかし実は、

 のように、ツモでテンパイしなくなる代わりにツモでテンパイするようにした方が広くなります。これならテンパイする受け入れは18種61枚です。

 

 ではこれが正解…ではありません。実はメンツ手の1シャンテンにはもう1パターンありました。それは、4メンツあるけど、1つが4枚使いのため単騎テンパイでなくノーテンになっているパターンです。実戦では滅多にみることはないですが、前回の記事はミスリードだったというわけです。すみません(笑) 

 のような手なら何を引いてもテンパイ。受け入れは33種123枚となります。

 

答 

 

 

 問2 問1からまず何を引いてもテンパイする形が考えられますが、「テンパイすれば必ず即リーチ、他家はアガリも放銃もしない」ので、テンパイした時になるべく良形になる受け入れが多くなるようにします。よって多メンチャンを作りやすいようにメンツは全て3~7のアンコ。受けかぶりを少なくしたいので、

 のような形が一例として挙げられます。

 

 しかし、これでも15種60枚は1種3枚の単騎テンパイ。「テンパイすれば必ず即リーチ、他家はアガリも放銃もしない」ので、1種3枚だと2巡目でもアガリ率は約35%(アガリ率は一人麻雀練習機調べ)。3メンチャン以上の可能性もあるとはいえ、全体のアガリ率は60%にも満たなそうです。

 

 実戦と違って手変わりを待てないので、受け入れは狭くてもテンパイ時の待ちがほぼリャンメン以上の待ちになる方があがりやすいと考えられます。今度はくっつき1シャンテンを考えます。

 や

 といった形が考えられますが、これは悪形テンパイになりにくいこともあり後者の方がわずかにあがりやすい(アガリ率約66%)。3メンチャン以上になる受け入れも多く一見これが正解に見えますが…

 

 実はヘッドレス1シャンテンに、受け入れが広いうえにテンパイすれば必ず3メンチャンになる形があります。

(アガリ率約75%)。

 くっつき1シャンテンの場合よりアガリやすくなりました。よってこれが正解です…のつもりでしたが、実はまだ終わりません。

 にすると、受け入れが3枚減りますがツモ258sなら5メンチャンになります。アガリ率も約77%。これ以上の多メンチャン形がある手牌は多メンチャンになる受け以上に待ちが狭くなる受けが増えるので、問題の条件下ではこの形が最もあがりやすくなります。これは極端な例ですが、受け入れ枚数を数える必要はない。アガリまでの手数が同じなら、良形テンパイになる受け入れが多い方が、「よい手」である(第2回、手作りの法則2)ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

 

答 

 

 問1は麻雀クイズに慣れた人であれば常識問題ですが、問2は他に類をみない問題だったと思います。解けた方は麻雀の知識もさることながら、私のひねくれた心の中までもお見通しだったことでしょう。恐れ入ります(笑)

 

 次回から講座6の補足に入ります。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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