メンツの数が少ない時ほど、メンゼンテンパイは難しいので鳴いても役がつくように役牌を残すことが多い、特にメンツ0で他に手役もない時はひとまず残す前提で他の牌から切ることは何度となく取り上げてきました。
逆に言えばメンツが多く、メンツ候補が足りていない時はメンゼンリーチの受け入れ重視で役牌より19牌を残すことが多くなるのですが、今回のように3メンツもあるくっつき1シャンテンならどうでしょう。打としてツモで悪形リーチドラ1のテンパイに取れますが、先に打としてテンパイを逃したとしても、次巡以降何らかの中張牌を引いて更に手広いくっつき1シャンテンになる二段階変化もあるので簡単によりよいテンパイ形を目指せます。今回はタンヤオがつくのでなおさらですが、タンヤオがつかない場合も、悪形のテンパイ逃しは問題ないとみて、目先の受け入れでは大差とはいえ、「よりよいテンパイ優先」で役牌を残した方がよいとみます。
ヤオチュウ牌を処理する前にくっつき1シャンテンになることがレアケースであることもあり、「勝つための現代麻雀技術論」では取り上げていなかった牌姿でした。たまたま実戦で遭遇したのでこの機会に補足しておきます。
何と偶然にも残したがすぐ重なり…
偶然にも安めを一発でツモり、偶然にもが裏ドラになって跳満。もしの方をツモっていたら倍満でした。偶然に偶然が重なる僥倖でしたが、正確な手順を積み重ねていれば、結果的に運に恵まれることも多いのではないでしょうか。