鳴き手に対する押し引き基準
現麻本で記載しました押し引き判断は、「とりあえず麻雀研究はじめました」の押し引き表を参考にしています。現在ではより細かい押し引き表が作成されていますのでそちらを御参照下さい。今回は押し引き表を実戦で適用するうえで考慮しておきたい要素についていくつか取り上げていくことにします。
副露と打点その3・押し引き表 - とりあえず麻雀研究始めてみました
副露と打点その4・押し引き表(自分副露) - とりあえず麻雀研究始めてみました
低打点2フーロに対する押し引き
自分の手牌が1シャンテンなら多くのケースで押し有利ですが、実戦では、一見低打点でもドラが固まっていて高打点テンパイになっている場合もあります(押し引き表では30符2翻を想定)。
自分の手牌にドラが無い場合は他家に持たれているケースも増えるので、テンパイしても安手悪形濃厚な場合は若干引き寄りに打つ方がよいとみます。特に、安全牌を打っても1シャンテンを維持できる場合は、一旦安全牌を打って、テンパイすれば通ってない牌を勝負、更に通ってない牌を引くようならその時に押すか降りるかを判断するくらいで打つ方が、結果的に思わぬ高打点に放銃するケースを回避できる場合もあるので有力ではないでしょうか。
逆に、鳴き手の他家の手役からドラが使いづらいのでほぼ安手が確定している場合や、自分の手にドラが固まっている場合は、1シャンテンはもちろん、2シャンテンでも大体押して問題ないとみます。放銃を回避できても、ノーテン罰符や、別の他家に高打点の手をツモられることによる支出は残るので、失点回避がそこまでメリットにならないというのもあります。
自分の手牌がメンゼン1シャンテンで、鳴くとテンパイに取れる場合。テンパイ濃厚な他家がいる場合は、スルーしてメンゼンであがれる可能性が減っているので鳴いてテンパイに取るべきというのがよく言われるセオリーですが、実は、2フーロしている他家がいるという条件だけでは、鳴き有利になる分岐点は実はあまり変わりません。
テンパイに取っても結局あがれないケースもあることや、アガリ損ねた結果他家に高い手をあがられてしまうケースは、誰も鳴いてない時より下がるというのが理由として挙げられます。メンタンピンの完全1シャンテンといった、メンゼンなら高打点が狙える一方鳴くと安い手の場合で、鳴き手がテンパイの可能性が高いとはいえ安手濃厚であれば、「他家が早そうだから鳴く」というよくあるセオリーにとらわれない方がよさそうですね。
鳴いて聴牌か面前一向聴継続か?3 - とりあえず麻雀研究始めてみました
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