習うだけでなく慣れよう
麻雀で勝つためには、「どういう時に、どう打つべきか」を知ることが必要です。選択の一連の手順は、「どういう時か」を情報から正しく把握する「認知」、認知した情報から、「どう打つべきか」を考える「判断」。判断した通り選択を行う「打牌」の3つの段階に分けられます。
麻雀講座を読むことは、「判断」のための知識を身につけることです。昨今の麻雀研究の発展により、従来常識とされてきたような知識の中には、実は誤りであったことが判明したものも多くあります。新たに知識を学ぼうとする打ち手は、麻雀打ち全体から見れば少数派なので、知識を身につけるだけでも他の打ち手と確実に差をつけることができます。
しかし、いくら正しい知識を身につけたとしても、情報を正しく「認知」することができなければ実戦で活用することはできません。逆に、一部誤った知識を身につけている打ち手であっても、認知能力に優れていれば必ずしも弱いとは限りません。認知能力に関しては、従来の誤った知識を正しいと信じていても、長年麻雀に親しんできた打ち手の方が優れている可能性が高いのではないでしょうか。
認知能力を高めるためには、やはり座学だけではなく実戦も必要です。実戦に時間をあまり割けない方は、CPU相手の一人打ちでもいいですし、「何切る」で出題されるような手牌を、どのような手牌であるかを意識しながら眺めるといったトレーニングをするだけでもいいと思います。
正しく認知、判断できても、間違って隣の牌を切ることや、判断に自信が持てなくて他の牌を切ってしまうといった、「打牌」の段階でミスをしてしまえば意味がありません。勝つためには体力や集中力、精神力の管理も必要ですが、人は誰しも、習慣になっていることであれば意識しなくても自然とできるので、麻雀が好きであれば、体力や精神力に自信の無い人でも心配することはありません。少しずつでもいいので、座学と実戦を通し、習慣になるまで、打牌判断について学んでいきましょう。「習うより慣れろ」の精神が大切です。
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