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ネマタの戦術本レビュー第156回「フリー麻雀で食う 上級雀ゴロゼミ 著:雀ゴロK その6」

ネマタの戦術本レビュー第156回「フリー麻雀で食う 上級雀ゴロゼミ 著:雀ゴロK その6」

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一限目 講座6

 例えばとあれば、3メンチャンへの変化を残しやすいように打としますし、とあれば、の1枚分受け入れは減りますが、リャンメントイツになる変化が多いという理由で受けを残す選択もあります(この程度の差なら場況次第ということが多そうですが)。

 このようにシュンツの近くに面子候補があると変化面で有利になるという性質があります。このため図Aからでも手拍子でを落としてしまいがちな方もいるかもしれません。他にはからテンパイを逃すツモでタンヤオがつくケースがあります。

 ただしリャンメン×2の1シャンテンなら、1枚しかないテンパイしない方の赤ドラを引いて手変わりするより、先にメンツができてテンパイすることの方が遥かに多く、その時はリャンメンの中でアガリやすい受けが残っている方が有利なので、細かい変化にはあまりこだわらず、場況から明確な優劣を判断できない場合に考慮するくらいにした方がよいと思います。

 図Bは食い替え、言い替えればメンツを別のメンツに変化させる仕掛けです。2つの順子がくっついている形のうち、ならをチーして打ならでチーして打でチーして打とすることが可能。は食い替えできません。(鳴いた牌と同じ牌を切るのでなければ食い替え可能というルールもあります)

 シャンテン数が変わらないけど鳴くべきケースについては四限目でも紹介されていますが、テンパイからでもアガリ牌だけでなく、鳴いた方が有利になる牌がないかを見落とさないようにしたいですね。

 図Cは雀頭を振り替える鳴き。シャンテン数が変わらない鳴きの中でも、既にリャンメンテンパイで、今持っていない赤ドラに反応する必要がある鳴きは見落としがち。特に上家以外からポンする場合は、反応が遅れると気付いたときには次の他家が既に牌をツモってしまって鳴けないということもあります。

鳴いた方が有利であることは明らかですから、後は本書にあるように、ドラについては特に予め反応できるように意識します。

 図Dは単騎(ノベタン、亜リャンメン待ち含む)待ちからの別の単騎への受け替え。赤でないを鳴くかどうかについては、既にテンパイを警戒されていて他家から読まれにくい待ちに受けることが有力そうであれば鳴き。待ちでの出アガリもそこそこ期待できそうであれば、鳴くことでテンパイを警戒されても止められてしまう可能性があることと、ツモ番を1回飛ばしてしまうデメリットを考慮してスルーというところでしょうか。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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