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ネマタの戦術本レビュー第155回「フリー麻雀で食う 上級雀ゴロゼミ 著:雀ゴロK その5」

ネマタの戦術本レビュー第155回「フリー麻雀で食う 上級雀ゴロゼミ 著:雀ゴロK その5」

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一限目 講座5

両面VSドラシャボ - とりあえず麻雀研究始めてみました

 図Aの牌姿については既にシミュレートされており、本書の通り巡目が十分あるうちは打有利という結論が出ています。リャンメンをカンチャンにしてもアガリ率は半分にまでは落ちないので、30符3翻のリャンメンよりは30符4翻カンチャンの方が有利、よって先にを引いた場合は打としていた方がよく、しかも打として先にを引いた場合は30符4翻リャンメンになると考えると打より打有利ということです。

 以前も申し上げましたが、打と打の共通の受け(この場合は)を比較してよりよい手を選ぶと考えると多くのケースで正着を求められると思います。

 図Bは打が推奨されています。確かに打よりは打ですが、今回はむしろ打に分があるのではないかと私はみます。確かに打としても満貫は確定しませんが、30符2翻リャンメンと30符安め3翻高め4翻のシャボなら、3翻リャンメンと4翻カンチャンの比較と同様後者が有利なので、打としてでテンパイしても基本は打とするところ。それならツモで2翻シャボのテンパイになる受け入れよりは、を残してツモのより高打点の受け入れを重視した方がよいのではないでしょうか。

 但し局面によっては先にでテンパイした場合に打点を下げてもリャンメンに受けた方が有利になることも考えられるので、そのように判断するのであれば打の方が有利になるかもしれません。

 図Cはツモ番1回を飛ばすだけでテンパイした時の打点が大幅に上がるのですから鳴いた方が有利なのは明らか(上家からならチーの方がいいのは、ドラを3枚とも見せない方が他家から警戒されづらくアガリやすいため)。

 鳴くべき牌が出た時に反応することができるか(特に上家以外からポンする場合は上家がツモる前に反応できる必要がある)、使い切りやすいドラを残すように打てるかどうかが鍵と言えます。実戦ですぐに対応できるようになるためにも、形に慣れておきたいですね。今回はでしたが、浮き牌が面子にくっついている形であれば同様のシャンテン変わらずの鳴きをすることが有り得ます。

 図Dも鳴いた方が有利なのは明らか。単騎テンパイなら同様の待ち替えが有り得るので意識しておきます。

 ドラが出たらとりあえず鳴くという選択肢は考慮に入りやすいので、どちらかと言えば他に2枚切れていて鳴いても待ちが残っていない場合でも鳴いてしまうようなミスを防ぐことや、ドラ以外でも鳴いた方が有利な牌があるか(鳴いた牌の単騎待ちは他家から見て盲点になりやすいので、局面次第では他家からの合わせ打ちを期待してドラ以外の牌を鳴いて別の単騎待ちにすることも考えられる)について注意するようにした方がいいかもしれませんね。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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