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ネマタの戦術本レビュー第390回「麻雀序盤の鉄戦略 著:独歩 しゅかつ すずめクレイジー 平澤元気その15」

ネマタの戦術本レビュー第390回「麻雀序盤の鉄戦略 著:独歩 しゅかつ すずめクレイジー 平澤元気その15」

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 ケース29

 Aポン打 B打 Cスルー

  Bはリャンメン待ちが残ってテンパイよりトイトイがよく、Aはアガリやすさで少なくともトイトイが不利ではなく、打点面でも大差つかないので鳴きます。Cは打点差が大差なのでスルーしてチートイツ狙い。が役牌だと難しいところですがまだスルーでしょうか。ただしが出る前にをツモった場合は、ツモ切りでチートイツには決めず、トイトイ三暗刻、四暗刻までみて打とします。 

 しかし実戦だと思う程チートイツ1シャンテンからトイトイ2シャンテンにはしにくいものです。既に1枚見え、あるいは持たれてそうと読めることも少なくないためでしょうか。従来の戦術論よりは、トイツをコーツにするメリットを重視するのが昨今の戦術論ですが、実戦で価値が変動しやすいのもトイツであることは意識しておきたいところです。

 ケース30

 AチーBスルー チンイツは8000、メンゼンは8000に届かないことが多いので警戒されて多少アガリにくくなる程度ならチンイツがよいことになります。は鳴いた形がよくなるとはいえないが、あたりも鳴いた方がよく、その場合にを鳴いている方がよいのでAは鳴きます。

 Bはメンゼンリーチの方があがりやすく、打点も満貫に届くことも少なくない、スルーした場合もツモ次第でチンイツになります。もう1枚引いたのがマンズであっても、あたりは染めをみずに打とすることから、この段階でははスルーします。ツモならを外していくので、その場合は手順次第で染めをみることになります。

本記事に関するご紹介

例えば非常にいい配牌をもらったとき、これは一直線にアガリに向かえばいいだけなので、中級以上の打ち手であれば差がつきにくいですし、最終的にはロジカルに正解がでる部分です。
問題は悪い配牌をもらったとき。この場合はアガリに向かうのか守備に重心を置くのか、アガリに向かうにしてもどの手役を狙うのか(どの手役も遠い)、第1打から考えるべきことが多くなり、不確定要素も増えます。そしてこのジャンルは麻雀研究においても未開拓の分野です。
そして、この「超序盤の戦略」こそ、強者と弱者の差がつく、残された分野なのです。
 
独歩 しゅかつ すずめクレイジー 平澤元気(著)
定価:本体1,663円
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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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