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ネマタの手組の達人 第39回

ネマタの手組の達人 第39回

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 ドラ

を切ればテンパイですが、2手先の変化にマンズのチンイツがあります。通常は2手先の変化を意図的に狙うことはないのですが、打点差が極めて大きいとなれば話は変わります。

マンズは何を引いてもチンイツ1シャンテン。次にマンズを引くのが何巡目になるかは分かりませんが、次巡(6巡目)であればいずれもリーチドラ1リャンメンテンパイに勝るとみて、手変わりを待つに越したことはないとみます。

 

これがテンパイしたのが12巡目であれば即リーチもやむを得ないところ。つまりはダマで手変わりを待つとしても、途中でリーチに切り替えた方がよいケースも存在します。どのタイミングで切り替えるかはまさに局面次第となりそうですが(個人的には9巡目あたりを分岐点としたい)、途中で他家からが切られたらツモ切りリーチに切り替えるのが有力。他家からしても待ちで即リーチを打たないケースは相当想定しづらいので、一発出アガリもそれなりに期待できそうです。普段は損な選択になりやすいツモ切りリーチですが、「リーチを打つかどうか微妙な良形テンパイ」と組み合わさると効果的です。(とはいえ、それでもチンイツへの手変わりを待った方がよい可能性は否定できないので、このあたりも今後の研究課題となりそうです。)

 ツモ

ツモでテンパイに取るかどうか。テンパイに取れば平和一通ドラでダマでも満貫手ですが、テンパイを外せばマンズは何を引いても清一色…どころか九蓮宝燈のテンパイ。まさに究極の選択。何切る問題で何度となく取り上げられてきた牌姿ですが、実戦で同様の手になった経験があるという方も少なくないのではないでしょうか。

テンパイ取りのボーダーラインは残りツモ6回(ピンズ部分がドラの場合は8回)というところ。をツモったのが6巡目とするならテンパイを外した方がよさそうですが、何回ツモれることが期待できるかで優劣が大幅に変動するので、実戦では場況で判断するのが賢明でありましょう。

さて、をツモってもテンパイに取らない選択が有力となると、そもそもこの段階でテンパイに取らなくてもよいのではという話になります。あえてテンパイに取らない理由も薄いように思われますが、打引きでリーチに切り替える選択が残るというだけでなく、チンイツに移行した際に河にリャンメンを並べずに済むので他家に警戒されづらく、結果的にチンイツが成就しやすくなるという効果も期待できます。

個人的には途中でリーチに切り替える選択肢を残すに越したことはないとみてダマ(次巡ツモはテンパイ取らず)を選びそうですが、今回の問題の元となった実戦譜でも打ち手の方はリャンメン落としを選択。確かに言われてみれば有力な選択。もう少し巡目が早い、あるいはドラ無しでチンイツ以上の手に仕上げるメリットが高いとなればそちらを選びそうでした。

ここまで書いていて思い出さずにはいられなかったのが、小島先生の伝説の九蓮宝燈。まさに今回と同様の手牌からリャンメンを落とし、結果的には鳴きでツモがズレたことで九蓮のアガリになりました。鳴いてツモがズレたのは完全に結果論で、小島先生のことだから仮にドラのを引いたところでテンパイに取らなかったと思うのですが、いきなりリャンメンから落としたとしても、単なる安め拒否とは限らないんですね。

手組の達人第40回

 ドラ

 

 

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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