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ネマタの手組の達人 第38回

ネマタの手組の達人 第38回

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 ドラ

回答のの中で多数派はペンチャン落とし。浮き牌部分が中ぶくれ形のと、他で雀頭が出来ればリャンメンになる。4巡目という序盤かつ、どちらも強い浮き牌なので、搭子の中で弱いペンチャンを落とす。最もオーソドックスな一打と言えます。搭子と浮き牌の比較になった場合も一手先、今回はカンを引いた場合を比較します。

ペンチャンを落としてくっつき1シャンテン。リャンメン聴牌になるのが。くっつき1シャンテンとしては優秀な部類ですが、中ぶくれ形は雀頭を作りにくい(2枚のみ)ためとの相性がイマイチ。7種22枚となるとリャンメンで聴牌するのに平均で5巡以上かかるので、ペンでリーチを打つより和了率で勝ると言えません。打点についても、中ぶくれを残せば一盃口がついてツモで満貫に届くケースがありますが高め条件。安めは1000-2000。ペンリーチはツモなら符ハネで1300-2600になるので思ったほど差がつきません。

搭子を落とすと他の搭子部分で雀頭が出来た場合(ソーズペンチャン落としならツモ)に、残りの1シャンテンに受けられないのも不満点。この変化を最大限に見るなら雀頭を崩す打ですが、今度はマンズ中ぶくれ形がリャンメンになっても1シャンテンに受けられません。最大限に手変わりを狙おうとすると、別の手変わりが見られなくなってしまうというのもよくある話です。

どちらの変化を残すかで迷った時は、一旦元の牌姿に戻って「第3の選択肢」を視野に入れるようにしましょう。今回であればシンプルに浮き牌を切って1シャンテンを維持する打。これでも搭子が雀頭になる変化は残す事ができます。

ツモアガリ確率計算機でも打が期待値最大(和了率も最大)。残りツモが17回残っていたとしても打となると、実戦的にはなおのこと1シャンテンに取った方がよいと言えそうです。

になっても結果は同じですが、和了時の打点が下がるので期待値の差も微小になります。そうなると、「他家にツモられる失点は許容できるが高い手への放銃は避けたい」局面で良形変化を優先するシャンテン戻しが有力になるケースが増えると言えます。「悪形リーチのみは避ける」と言われる場合もありますが、「悪形リーチのみになりそうな手牌ほど変化の価値が高い」と考えた方がよいでしょう。ツモられる失点も許容し難いケースなら、悪形のみ手でも局消化目的でリーチした方がマシということも考えられます。

マンズ部分を雀頭も作りやすい4連形のにすると、との相性の良さもあり2シャンテン戻しが有力になります。しかし切るのはペンチャンではなく引きで受けが残るのがポイントです。

 今回の問題は実戦譜を少し変えたものですが、初見では私もペンチャンを落としそうでした。「4連形や中ぶくれ形は強浮き牌」「ペンチャンよりカンチャン」。いずれもセオリーとしては正しいのですが、手組を考える際はどこまで行っても、ただセオリーを適用するのではなく、とにかく一手先の形を評価することが肝心であることに改めて気付かされました。

手組の達人第39回

 ドラ

 

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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