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ネマタの天鳳日記 第161回

ネマタの天鳳日記 第161回

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01

 メンツ候補オーバー。メンゼンでテンパイしやすいのは5ブロックに受ける落としですが、タンヤオに加えて234、345三色まであるので打点面で大差。ドラなので6ブロックで打とする手もありそうですが、ドラもタンヤオも1翻で、ドラを引いた場合は三色がつかないとなると、先にを引かない限りは打が有利。リャンメン以上のメンツ候補が揃っている2シャンテン同士ならアガリ率で大きな差はつかないので打点重視の打とします。
 今回も、「5ブロックか6ブロックか」と考えるより、リャンメンがシュンツになる「共通の受け入れ」でどちらが有利になるかで判断すると分かりやすいです。

02

 打北とすると一旦は引きでシャンテンが進まない形になりますが、メンツ候補部分で他にトイツが出来れば再びツモを受けられる形になるのもポイントです。

03

 と仕掛けがきく牌が上家から出ますが、2シャンテンとはいえリャンメンが揃っていて打点の落差が大きいならなるべくメンゼンで進めます。
 を引いて1シャンテン。トイツがコーツになるツモは平和も三色もドラもつかなくなりますが、この形はリャンメンを固定して浮き牌を残したところで強い変化が無いので完全1シャンテンに取ります。
 テンパイしやすいのは二度受けを解消する打ですが、234三色は高め2つ条件。一方打ならドラは高め1つ条件で、を引いても高めドラ受けが残る3メンチャンになるので結構迷うところです。
 このような打牌選択になった場合は、それほど強い河の情報が無い場合であっても、山読みやテンパイ時の待ちの強さを考慮に入れます。今回はマンズに比べてソーズは場に高い。テンパイした時もドラ待ちは無スジの中でも出にくく、他家に使われやすいのでツモりにくいという理由でドラ受けを見切りました。
 現代麻雀は「手役よりドラ」と言いますが、これは一般論としてドラの方が使いやすく使えた時の打点上昇効率もよいため。手作りの基礎を押さえたうえで手役とドラの比較で迷う場合は、他家から出アガリしづらく、使われやすいので山に残っていない可能性の高いドラにこだわらない方がよいことも多いのではないでしょうか。

04

 ツモでテンパイ。三色が崩れたうえに、打としていれば高めドラの3メンチャンになっていましたが…

05

 ドラアンコの南家からが出て5800和了。打っている時は意識できていませんでしたが、南家はドラそばのを客風のよりも先に手出ししています。
 序盤にを切っているという理由だけでドラを固めて持っているというのは例外も多く外れることが多い読みですが、から手出しという手順はかなり特異なので、流石に南家はドラがトイツ以上とみてなおさらドラ受けを見切った方がよさそうですね。1つの情報だけでは外れることが多い読みも、組合わさることで精度が高くなるというのも押さえておきましょう。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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