『麻雀勝ち確システム』のレビューを始めました。こちらでは本書のコラムを読んで思ったことを徒然なるままに書かせていただきます。
コラム19 多井隆晴プロの涙
大会形式の麻雀では優勝のために安易に局を流さない方がよいケースも増え、トビ終了もないことから大連荘が起こることも珍しくないのですが、それでも11本場まで続いたというのはなかなか例を見ないのではないでしょうか。最後の最後まで優勝者が分からない長丁場の激闘の末、勝者は喜び、敗者は涙を流す。まさに麻雀はドラマ。自分で打つだけでなく、他者を観戦することもエンタメとして十分に成立することを知らされます。
麻雀はドラマと言っても決められた脚本はないので、ドラマが面白くなるかどうかは、演出の上手さと役者の技量にかかっているのは言うまでもありません。第224回でも申しましたが、競技路線とエンタメ路線は両立するもので、競技としての路線が確立できれば、それがそのままエンタメとして受け入れられるようになるものと考えます。麻雀における「演出の上手さ」とは、解説の上手さや、選手の技量が発揮されやすいルールが整備されているということ。「役者の力量」とはもちろん打ち手の実力です。
舞台と役者が揃ってこそ、麻雀は観るだけでも面白いコンテンツになります。昨今は実戦と記事の更新で時間を取られ、なかなか観戦にまで手が回らない状態ですが、時間が経つのを忘れてしまうくらい熱い勝負をもっと観てみたいものです。