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卓上でヨシ!麻雀暗記ノート 第12回 チョンボを防ごう(その2)

卓上でヨシ!麻雀暗記ノート 第12回 チョンボを防ごう(その2)

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前回に続き、チョンボの対策を考えます。

パターン3 牌の扱いのポイント

ゲームやインターネットの麻雀でルールを覚えた方が、リアルで対局しようとするとき、「牌の扱い方」への不安の声をよく聞きます。所作を綺麗にしたり、盲牌で感触を確かめたりするのは、魅力の一つですが、粗相があったらどうしようと感じるのは当然かと思います。

Mリーグのルールが「築牌時に山を壊すなど、競技続行を不可能にした場合はチョンボとなる」(第7章第4条2の5)と定めるように、おおむねどんな場でも、牌山を大がかりに崩すとチョンボになります。ちょっと怖いですよね。さらに「全自動卓で自動配牌」「全自動卓で自動配牌ではない」「手積み」など、環境によって作法が異なるのも悩ましいところです。

結論からいうと、身体を使う動作は実際にやって慣れるしかないのですが、ポイントをご紹介しましょう。

A 取り出しのコツ

自動配牌ではない場合、親がサイコロを振って、配牌を取り出します。詳しくは「おしえて!はるごー先生#9」をご覧ください。

この動画では、2つのサイコロの合計が10で、右の山から取り出しています。どの目が出たらどこから取り出すかは、覚え方があります。「うに(右2)」「といさん(対3)」「さし(左4)」「じご(自5)」「うろ/うろく(右6)」「といなな/といしち(対7)」「ひだりっぱ/さっぱ(左8)」「じく(自9)」「うじゅう(右10)」「といじゅういち(対11)」「ひだりじゅうに(左12)」です。

右2~対7までは、素直に数えて取り出せばよいですが、数が大きくなると、数えるのに時間がかかります。「左12」であれば、取り出したあと3個残るので、逆から数えて4つ目と5つ目を取り出すとスマートです。3個残ることを「3のこ」と略して「左12は3のこ」と言うこともあります。同様に「対11はよんのこ」「右10は5のこ」「自9は6のこ」です。「左8」は微妙で、8つ数えてもいいですし、「7のこ」で取る人もいます。

強引に牌を取り出し始めると、隣の牌と接触して落ちることが多いので要注意です。牌山を少し動かし、少しスペースを作ってから取り出すと防げます。強打や引きヅモがNGなのはもちろんですが、他にもあらゆる場面で、牌を丁寧に扱うことが大原則です。下の写真は、「といじゅういち」を取り出している場面です。「よんのこ」なので、右から5個目と6個目を持ち、少しだけ右にずらしてスペースを作っています。
なお1つの牌がこぼれて見えただけでは、通常、チョンボやアガリ放棄にはならず、そのまま続行されます。とはいえ、ある1つ牌の存在が分かるだけで、ゲームに大きな影響を及ぼすこともありますので、極力避けましょう。こぼした時は、「すみません」「失礼しました」などと一言添えるとよいと思います。

B 多牌と少牌を防ぐ

多牌と少牌は、最初の配牌時に起こることが多いです。自動配牌か否かで、親の最初の動きが異なることは大きな原因の一つです。自動配牌では、4人に13枚ずつ出てきて、親は最初のツモをとる行為から始めます。自動配牌ではないときは、上記の「おしえて!はるごー先生#9」の動画で、「ちょんちょん」と呼んでいる方法で14牌目(最初のツモ)をまとめてとるので、牌を捨てる行為から始めます。自動配牌で、ツモらずにいきなり捨てると少牌になりますので注意しましょう。

自動配牌でない場合は、親は、すべての他家が正しく配牌をとったかを確かめて、牌を切るようにしましょう。例えば、北家が最後の1牌をとっていないうちに始めると、北家が少牌の状態になってしまいます。

最初は、上下2段に積まれている牌のうち、南家と北家は下の段をツモり、東家と西家は上の段をツモリます。そうでなければ、どこかでずれて誰かが多牌か少牌になっているので、確認してください(途中で鳴きが入れば、上下が入れ替わることもあります)。

また、カンをして嶺上牌(リンシャンハイ)をツモらないまま、不要牌を切って少牌になるケースもしばしばあります。

少しでも違和感があれば、すぐに自分の手牌の枚数を確認して、多牌や少牌を防ぎましょう。

C ドラ表示牌をめくる前に嶺上牌を降ろす

ドラ表示牌をめくる前に、嶺上牌を降ろします。転げ落ちることを防ぐためです。嶺上牌が見えてしまうと、カンをするかの判断に影響を及ぼし、勝敗を左右してしまいます。カンをして嶺上牌でツモると、嶺上開花という美しい名前の役もつくので、とても重要なのです。

取り出しで「右2」の場合は、ドラ表示牌は親の対面がめくり、嶺上牌は親の下家が降ろし、2人の共同作業になります。これは、不正を防止する観点からも、「他家の山に触らない」というマナーがあるためです。

また、1局のうちにカンが2回あると、また嶺上牌が上段になります。やはり転げ落ちる恐れがあるので、再度下に降ろしてあげましょう。正しく降ろすと、下の写真のような状態になります。


さて、話は変わりますが、いよいよ「朝日新聞Mリーグ2020ファイナルシリーズ」が始まりますね。

5月10日の朝日新聞朝刊には、色鮮やかな全面広告が掲載されていますので、お手元にある方はぜひご覧ください。数々の名勝負が繰り広げられてきた長いシーズンが、どのような決着を迎えるのか、わくわくしています!

次回も、牌の扱いのポイントを続けてご紹介します。

この記事のライター

藤田 明人
最高位戦日本プロ麻雀協会第43期後期(2018年入会)
兵庫県出身。東京大学法学部卒業後、新聞社に入社。
記者を経て、教育事業部門で勤務。
麻雀が、幅広い世代の学びにつながることを研究しています。

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