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「一番高い山に人と違うルートで登りたい」赤坂ドリブンズ越山監督インタビュー第3回(全3回)

「一番高い山に人と違うルートで登りたい」赤坂ドリブンズ越山監督インタビュー第3回(全3回)

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Mリーグ2019開幕を直前に控えた9月27日、昨年の優勝チームである赤坂ドリブンズの監督、越山剛氏に話を聞いた。

「チームとしてどうやれば勝てるのかはいまだに全くわかっていない」赤坂ドリブンズ越山監督インタビュー第1回

「1半荘25,000字、かなこノートとは!?」赤坂ドリブンズ越山監督インタビュー第2回(全3回)

 

元々、グッズはファンのためではなく選手向けに作った

ここからはファンに向けた活動について聞いていきたい。昨年、勝っているうちに自然と人気がついてきてほしい、と言っていたが1年経過してみて感触としてはどうなのだろうか。

越山 「ある意味では、博報堂は人気を作り出すことを生業としてきた会社です。それとは反するかもしれないし、間違っているかもしれないけど、積極的に人気を取りにいくのではなく、3人の麻雀に魅せられて自然流入してくれる人を増やしたいという思いは昨年から変わらないですね。ありがたいことに、ファンやサポーターも昨年より増えてくれていると実感している。こういうのは比べるものでもないと思っていますが、純粋な数では他チームに負けているかもしれない。しかし、応援の大きさとは、数×熱量だと思っていて、ドリブンズは本当に熱量が大きいファンやサポーターに支えられていると感じています。そういった意味で、最も応援されるチームになりたいと常々思っています」

自然流入という言葉に表れるように、あくまでドリブンズに対する本源的なポテンシャルを見るために直近でグッズを作ることはあまり考えていないと語っていた越山だが、Tシャツやパーカーなど、ついにグッズを作り始めた。ここには何か心変わりがあったのだろうか。

越山 「実はグッズについては、ファン向けの販売用にではなく選手向けに作ったものなんですよ。僕自身がファミコンとか買ってもらえない子供だったので(笑)、選手たちが他のチームのグッズを見て羨ましがっているところを見ると、気持ちがすごくわかるし、作ってあげたくなってしまった。なので、選手向けに作ったもので、それをファンのみなさんもよければ少しどうぞという感じ。だから、どうしても少量生産になってしまい、ファンのみなさんにはご不便をおかけして申し訳ないと思っています」

 

一番高い山に人と違うルートで登りたい性格がもたらした企画たち

グッズについては、なんとも硬派な越山らしい考え方だ。一方で、オフシーズンには、ディナーショウやドリブンズ・パイレーツ対抗戦など、イベントが充実していたと思うのだが、どういう意図があったのだろうか。

越山 「まずはディナーショウについて。これは、選手とファンのみなさんにありがとうと言う機会として企画しました。これは僕の性格の話なんですけど、ちょっと変わったことをしたい、いわば一番高い山に人と違うルートで登りたいというタイプ。初年度のチャンピオンなんだから、普通にファンミーティングして終わりというのでは足りないかなと。選手にも、Mリーグの価値も含め、チャンピオンになったことの価値を味わってほしかった。本当はオープンカーに乗って銀座でパレードをやりたかったんですけどね(笑)。それは実現できなかったけど、彼らが80、90歳になったときに思わず思い出してしまうようなイベントにしたかった。フレディ・マーキュリーの格好したこととか、村上さんどうやっても忘れないでしょ?」

越山 「ドリパイ対抗戦についても同じような発想で、麻雀大会をやるにしてもただの麻雀大会にしたくなかった。Mリーグは、チーム戦こそが魅力なので、パイレーツさんから一緒に何かやろうとお誘いいただいたときに、ファンの皆さんにも体感してもらうべくこの企画を提案しました」

越山 「ドリフェスについて。ドリパイ対抗戦のときにチーム戦の魅力を楽しんで欲しい、という思いでああいった形にしたものの、一方で個人戦の麻雀大会もやりたいという思いがあり、そこも少し工夫してフェスという形にした。(音楽でいえば)ライブだけでなく、飲食や物販や交流なども含めてのお祭り。選手と同卓する以外の接点をどれだけ増やせるか、という観点ですね。みんなたろう食堂でたくさん食べてくれて喜んでくれた。3年前には、まさか自分の家にあの鈴木たろうが来てカレーを作っているなんて思いもしなかったので、僕にとっても良い思い出になりました(笑)」

ここまで一風変わったイベントでオフシーズンを盛り上げてきたドリブンズだが、夏にドリブンズサマースクールというイベントも打ち出していた。ドリブンズ選手たちがリアルの場で1打1打丁寧に指導してくれるという企画なのだが、これが好評を博していると聞いている。

越山 「やはりドリブンズの最大の財産は選手の思考だという思いは変わらないので、スクールイベントは悲願でした。参加者のみなさんにもすごく勉強になったと言ってもらっており、リピート率も非常に高い。そこで、2019シーズン開幕後も、ドリブンズアカデミーという形で継続することにしました」

このドリブンズアカデミーは素晴らしい企画だとは思うのだが、ここで「徹底的に勝ちにこだわる」という姿勢でやってきたドリブンズだけに、少し疑問も湧く。試合と並行してファンイベントをやっていくという新たな試みに挑戦するわけだが、練習時間を削ってまでこの企画を打ち出したのはなぜなのだろうか。

監督 「ドリブンズが提供できるコンテンツの中で最も価値が高いのは、やはり強くなるためのメソッド。それを色んな形で提供していきたい。まずはリアルな場でやってみているというのがアカデミー。彼らが思考を公開していくことは、ドリブンズが追随されていくことになると思うけど、選手たちは『それでも僕たちは勝てる』と言っており、これはドリブンズに課された使命だと思ってやっています」

越山 「また、練習時間を削っている認識はないんです。やはりこれも練習だと思っていて、色んな人と打つことで気づきや整理といった良い機会になってほしいという狙いがある。それに、昨年はパブリックビューイングなどでファンの皆さんが声をかけてくださり、熱量や力をもらいました。サポーターからの応援をもっとも力にすることができたからこその優勝だと思っています。しかし、今年は各チームが参加できるパブリックビューイングが3回しかないので、このアカデミーがみなさんから熱量をもらう機会にもなればいいなと期待しています」

こういった企画には、藤田チェアマンが2019シーズンの目標として掲げた「Mリーグの熱狂を外に」という思いにも通ずるところがあると感じるが、この辺りについてはどう考えているのだろうか。

越山 「それは当然に意識しています。パブリックビューイングなどのイベントに来てくれた昨年からのファンはもはやMリーグの中の人。その人たちが(この熱狂の)外にいる人にどうやって発信してくれるかが大事という意識があり、イベントも企画しています。ファンのみなさんが周りに伝えたくなる魅力を僕らが提供しなければならない。Mリーグの放送やイベントがあった翌日に会社で『Mリーグってこういうところがすごいんだよ!』という感じで思わず伝えたくなるように、そのネタを作っていけるようにがんばります」

ちなみに、ダイエットドリブンズ@DrivensDSというアカウントができて数ヶ月が経過したわけだが、これもやはりファンに魅力を届けるコンテンツだったのだろうか。

越山 「いや、これは自分たちのためのものとして運営しています。もはやグルメアカウントとか言われてますが(苦笑)、けっこう真面目にダイエットするためのツールとして運営している。だから、ダイエットに失敗していてすごくショック(笑)。言い出しっぺの聡一郎ですら失敗気味で、ブルータスお前もか!という裏切られた感じ。やっぱり運動しないとダメってことに気づいてほしい。選手たちが1秒でも長く才能を発揮できるようにするのは、チームというよりは麻雀界に対しての僕の責任。将棋の羽生先生ですらダイエットを気にしていらっしゃるようなので、ダイエットドリブンズは当然シーズン中も続けていきます。皆さん、これからも厳しい監視の目を!(笑)」

 

最後に、2019シーズンに向けて、ファンの皆さんに一言。

越山 「今年も、クリエイティブでオリジナリティ溢れる麻雀をファンや対戦チームに対して提案していきたいですね。もちろんドリブンズらしく、勝ちに直結するものとして。そういう姿勢をもって今年もドライブしていこうと思っているので、それを見ていただきたいです」

4人になった新生赤坂ドリブンズ、連覇に向けた2019シーズンが開幕する。

■赤坂ドリブンズ、次の試合は10月4日(金)!19時からAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定となっています。

この記事のライター

麻雀ウォッチ編集部
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