「ツイッターの失敗学」
正直な話、私はツイッターというツールが好きになれません。そう言うと、喧嘩や炎上が絶えないからと思われるかもしれませんが、実はそうでもありません。むしろ「火事と喧嘩はネットの華」と思っているくらい。私がネット麻雀界で活動するようになったのも、元を辿れば匿名掲示板「2ちゃんねる」。「便所の落書き」とも揶揄されますが、私はその落書きを見るのが楽しみでした。各種SNSに移行した後も、麻雀関連の話題でよく他人と喧嘩していましたが、それで嫌な気分になったことはほとんどありませんでした。
では何故ツイッターが好きなれないのか。喩えるなら、匿名掲示板では「便所の落書き」だったのが、「自分の部屋への落書き」になってしまったからとでも言うのでしょうか。しかも、匿名だったら不届き者の仕業だからと大して気にせずに済むところが、自分のよく知っている人だったりもするわけです。昔とは情報量も段違い。喧嘩や悪口もたまに見る分には面白いのですが、毎日続いては流石に食傷気味というものです。
ネットでは自分の全てが映し出されるとありますが、これはツイッターのような極めて広い情報発信ツールが生まれてからの特徴と言えるかもしれません。それまでのSNSでは、時には喧嘩もあるけれど、それはあくまで麻雀愛好家が麻雀の話で言い争うという構図。対立があっても、それが遺恨となって残るといった類の話は、少なくとも私の周りではありませんでした。
しかし、今ではその人の、「麻雀愛好家以外としての一面」も容易に垣間見ることができるようになりました。麻雀の話なら喧嘩でも何でもありと思っている私ですが、麻雀以外の話となると受け入れられないものも多々あります。しかも炎上騒ぎになるのは、麻雀と直接関係のない話題ばかり。「天鳳SNS」や「麻雀一番街」があった頃は、色々あったけれども本当に楽しかったと、昔を懐かしむことも増えました。
これから麻雀界を盛り上げていくうえでは、情報発信が今以上に欠かせなくなることは間違いありませんが、現在は「プロ」と「ファン」の垣根が、いくら何でも近過ぎて、いつトラブルがあってもおかしくないと感じます。個人的には将棋のまとめサイトのように、麻雀の各種話題ごとに個々人が好きなように語れる掲示板形式のサイトが盛り上がって欲しいですね。