『麻雀勝ち確システム』のレビューを始めました。こちらでは本書のコラムを読んで思ったことを徒然なるままに書かせていただきます。
コラム13 ツモ切りリーチは愚形
テンパイから数巡待ってからリーチするのは損であることは『おしえて!科学する麻雀』にも書かれていますが、本書に取り上げられているMJ4のデータを見ると、成績上位層でもリーチの10%以上がツモ切りリーチ。本書の内容を参考にMJを打っていた頃の私のデータが精々1〜2%であることを踏まえると、何となく様子見からツモ切りリーチしていた人が多かったことがうかがえます。
本書で指摘されている通り、ツモ切りリーチが大概愚形であることが多いのですが、当時の私は④のケースくらいしかツモ切りリーチをしなかった(しかも愚形高打点の場合はめくり合いで勝ちやすくするために一応の良形変化をみてダマにしていた)ので、むしろ良形であることの方が多かったかもしれません。
①②③以外のケースで、役無しダマにしていたら当たり牌が切られたのでツモ切りリーチというのも結構見かけました。なおのこと弱く見えるリーチですが、ツモ切りリーチならその前に通った牌は無いと思うと返り討ちにあってしまいます。普段は相手の動向をあまり気にしない私ですが、頻繁に見受けられたので念を入れて直前に通った牌を止めたら実際にそれが当たり牌で、「下手な人相手だとこういう牌が本命まであるな」と内心思ってしまったこともあります。
しかし、下手な人がツモ切りリーチを多用する傾向があると言っても、ツモ切りリーチをする人が即下手ということにはならないことには注意が必要です。ツモ切りリーチを多用するプロ雀士と言えばMリーガーの鈴木たろうプロ。こちらでは手変わりを待つかどうか微妙でダマにしたところから、局面の変化でカンチャン待ちが強いと判断してリーチに切り替えたケースが紹介されていますが、私が観た対局では、親の平和のみをダマにしてアガリ牌を見逃し。次巡ツモ切りリーチを打って一発で出アガリしていました。流石に即リーチが勝るとみますが、何らかの理由でダマにしてすぐアガリ牌が出るようなら、そのままアガるよりは見逃してリーチした方が局収支のうえでもよさそうです。
ツモ切りリーチに対する考え方についてはこちらの記述も参考になります。天鳳ルールだとリーチ判断が難しいことも多く、強者が得と言えるかどうか微妙なツモ切りリーチをすることも少なくありません。「麻雀はやっぱり即リーチだ」と思っても、実戦でいつ判断が覆るかについても思考を養えるようにしたいものです。