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ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討  第15回

ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討 第15回

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ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第十期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第一節三回戦4卓

▼対局者
就活生@川村軍団
豚の王
渋川難波
Ⓟ高津圭佑

牌譜はこちら

東1局

東1から大物手がぶつかり合う展開。南家に至っては高め倍満ツモの手でしたが、臆せずカンチャンドラ1で追いかけリーチを打った西家がツモ裏1の2000-3900を和了。

東4局

北家はカンチャンをと切ってポン打がポンされたということは、その前の下家のにラグがかかりにラグがかからなかった情報があるのでが雀頭。からが切られるようならポンテンの可能性も十分ありそうです。1フーロで即聴牌したケースに対するケアはどうしても甘くなりがちですが、今回くらいの手牌局面ならこの段階で降りた方がよかったように思います。

南1局

1メンツもなく既にが4枚見えと和了がかなり厳しい手牌ですが、が残っていれば将来降りるのは難しくないのでひとまず切りでよかったようにも思います。

残り1枚とはいえラス目親で満貫手とれば流局連荘期待のリーチも止む無しというところでしょうか。ただしを引くようであれば切りで聴牌を崩す方が和了の可能性が残ったようにも思われます。結果は南家に放銃。南家は事実上悪形とはいえ加点のメリットも大きいことから、平和ドラ1聴牌の時点でリーチ打ってそうです。

南2局

1500でも和了れば暫定トップですが、を鳴くと他家からも役牌頼みの手が確定するので絞られやすく、鳴かずに手を進めればホンイツ、トイトイに変化することもあります。結果論ですがここから鳴きが入らなければ 高め18000の手にまで育っていました。

南3局

ピンズのリャンメンが二度受け、ソーズが5メンチャン形なので、聴牌する受け入れでもリャンメン落としが勝る形ですが、聴牌する受け入れが最も広いのは打。もちろん通常ならドラと一盃口を両方見切ることはしませんが、ラス前でリーチツモタンヤオドラでも十分な決定打。和了しにくいドラ筋より待ちが残った方がよいとみて、実は打が有力であるように思われます。

和了さえすればオーラストップですが、2000点出和了だと下家と3200点差なので聴牌料でも逆転が有り得る。ここまで手広い1シャンテンならソーズからはまだ鳴かずに決定打を狙いそうです。結果論ですが鳴きが入らなければツモで聴牌。リーチを打ってツモ裏1の跳満までありました。

南4局

和了牌をツモったところからの逆転狙いフリテンリーチ。こうなっても裏が乗らなければ高めツモ条件。リーチのみ聴牌の時点でツモか直撃なら裏1条件、逆転条件が緩和される手変わりもドラ引きくらいとなるとカンの時点で即リーチの方がよかったかもしれません。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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