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ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討  第29回

ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討 第29回

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ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第十期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第二節一回戦4卓

▼対局者
おかもと
独歩
太くないお
豚の王

牌譜はこちら

東2局

 

ドラ切りの手順からしては悪形待ちにも当たりづらい。安全にテンパイ料をとるためにツモ番を飛ばします。リーチした東家に海底を回すことになりますが、自分が東家からアガれることもあるのでトータルでは得と言えます。

南2局1本場

単騎聴牌からの待ち選択は常に悩むところ。アガリをみるなら1枚切れ単騎を維持したいところですが、東家は2つポンしてドラも薄くないリャンメンも落としているのでトイトイ狙いがいかにもあるところ。生牌で振れば7700以上を覚悟する必要があります。

を引いて今度は切り。同じ1枚切れで東家の現物待ちでも、今通った牌は他家からの合わせ打ちが期待しやすいと判断してのものでしょうか。

待ちに切り替え、自分で切っているはツモ切ると思われましたが、1枚切れでも巡目が深いこともあってかリスク回避を優先。北家は一手変わり四暗刻ですが既に手変わりが期待しづらく、リーチツモでも1300-2600で十分とみてリーチは妥当なところでしょう。結果的には東家が4000オールをツモアガリ。大きくリードを広げます。

南3局

ラス前ラス目でもアガれなければ負けとは限らないので止める牌は止める。基本ではありますが、負けているという理由で押し引きが雑にならないよう気をつけたいものです。

しかし危険牌を止めるとしても完全に降りずに聴牌を目指すことも必要。聴牌料を取れば満貫出アガリ圏内に持ち込めます。脇が東家の仕掛けに降りているなら、どんなに手牌を狭めても手詰まりのリスクが無いというのもポイントです。

南3局1本場

ポンすると同じ1シャンテンでもだいぶ手広くなりますが、この点数状況なら満貫に届くかどうかは大差なのでスルー。

を引き入れてホンイツチートイツ聴牌。満貫出アガリでも3着に浮上。字牌単騎とはいえリーチすれば止められやすいのでダマを選択。

東家の3フーロを受けてリーチに切り替え。「リーチの抑えつけ効果」は誤った使われ方をされがちですが、東家が聴牌を維持してくるならリーチしても出アガリできる。降りるようなら自分のアガリのチャンスが増える。リーチの抑えつけ効果が有利にはたらく局面であると言えましょう。

南家がこちらの現物を抜いて北家に7700放銃。これは想定できるものではありませんが、結果的にリーチが効果的にはたらきました。

南4局

二度受けよりドラ待ちを嫌った方がアガリやすそうですが、のみ手だとツモ直条件。リーチ棒が出るなどしてのみ手でも逆転確定になることも少なくないですが、どちらかと言えば打としそうです。

ここでは打を選択。打牌を変えた理由が気になります。

東家も聴牌を入れますが、西家がツモで1000−2000の手を聴牌している可能性が高く、リーチするとツモられた時にラス落ちするのでダマを選択。南家との捲り合いを制し、次局は南家から鳴き三色ドラ3をアガって飛ばして終了となりました。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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