※タイムシフトは7月31日23:59まで
日刊スポーツ杯スリアロチャンピオンシップとは
協会、最高位戦、RMU、麻将連合所属プロが参加するワンデー競技大会。
1年で8回開催され各回の優勝者同士でグランドチャンピオン大会が開かれる。簡単なルールとしては一発裏ドラあり、オカあり、5P-15Pのウマがある。
トータルスコア上位4名がスコア持越しで決勝戦を1回打ち、優勝者を決める。今回は7月度決勝卓についてレポートする。
対局者紹介
渡辺太郎(RMU):124.6P
前回出場時に準優勝。麻雀は面前リーチ型。シルバーコレクター返上へ。
橘哲也(協会):123.5P
若き協会Aリーガー。冒頭挨拶で病弱アピール。準決勝は貫禄の麻雀。決勝いかに!
須藤泰久(最高位戦):115.0P
M1カップ連覇の実力者。競技歴も決勝進出者の中では最長の約20年。今大会も尻上がりに。
猿渡陽一郎(最高位戦):95.4P
プロ入会歴は浅いが決勝の舞台へ。実は初の放送対局。決勝経験者相手にどれだけ力を出せるのか!?
観戦記
今回は観戦記に書いた通り意気揚々と私斎藤も出場したが、準決勝からプレーヤーではなく解説者に。はい、麻雀負けちゃいました。。。
さてさて、話を麻雀に戻します。皆の優勝条件はトップを取ること。決勝進出者はトータル30P以内に収まる。長い戦いも最終戦はたった一つの全員共通した優勝条件を残すのみとなった。
東1局 ドラ
西家橘が高めダマ跳満の手をリーチする。空振りのリスクを承知で勝負を決めにかかる。橘は決勝戦の戦い方を熟知している。
親の猿渡が応戦。チーテンを取る。
チー
更に南家須藤が追いかけリーチ。
猿渡が共通W無筋のもノータイムツモ切りし、その気持ちに応えるかのように須藤にを掴ませた。カメラを背にして堂々の押っぷりである。簡単な様でなかなか出来ないと思う。
2900に供託2本の和了となる。
東1局 1本場
渡辺が橘から混一色、中の8000は8300の和了。
橘が後に語るに、対ダマテンではあるが安易に押しすぎたと言っていた。少し前のめり過ぎたか。
東2局
猿渡が山7枚残りのリーチを打つも、須藤の2件テンパイで流局。
東2局 1本場
斎藤とかいう解説者によると、上位プレーヤーは打点を作ることが非常に長けているという。赤なし麻雀において手役を上手く活用すること、そして一気に高打点を作る事が勝率アップのコツという。
解説に応えるように、ノミ手になりそうな手牌を上位プレーヤー橘が高打点に仕上げる。
しかし親で追いかけた須藤がツモり2000は2100オールとなる。
準決勝と違い勝負手の空振りが目立つ橘。
東2局 2本場 ドラ
面前リーチ型を自負する渡辺が流局間際にリーチ。
橘に対し警戒し過ぎた須藤が手詰まり手痛い満貫の放銃となってしまう。
東3局
橘、渡辺、猿渡の3人テンパイで流局。ドラが全部見えた須藤からすると流局間際に1500確実な親に差し込むという選択肢もあったが、一人ノーテンを選択。
東3局1本場 ドラ
猿渡が手なりで確実に5200は5500で加点する。
東4局 ドラ
先制リーチの渡辺
ビハインドを背負っている須藤が四暗刻イーシャンテンとなり、押し出される形での2000点放銃となる。
東4局 1本場
猿渡が8000を須藤からもぎ取り南入となる。
猿渡:43100
須藤: 9000
橘 :12100
渡辺:35800
南1局 ドラ
折り返しを迎える。一見猿渡と渡辺の一騎打ちだが、親番が残る須藤、橘もまだまだ譲れない。
須藤と渡辺の2件リーチ合戦
須藤
渡辺
ツモで待ち牌の多い渡辺に軍配。競っている相手の親を落とすことに成功する。
南2局
親番の須藤が2局連続1人テンパイで粘るも猿渡により裁かれてしまう。これで須藤は条件がかなり厳しくなる。
南3局
先制の猿渡がヤミテン。渡辺から出場所最高の3900を和了。初メディア決勝の舞台。大切に行きたい気持ちも伝わる。
南4局 2本場 ドラ
親の渡辺35400、逃げる猿渡48700。
渡辺が粘りに粘った2本場。遂に逆転手が入る。
ツモなら6000オールの大逆転。程なくして猿渡にも以下の手、
二枚のを先に引いたほうが勝ち・・・
そして女神が微笑んだのは・・・
震える手を抑えながら手繰り寄せた
7月度 日刊スポーツ スリアロチャンピオンシップ
優勝 猿渡陽一郎
メディア初出場という精神的ビハインドを背負いつつ、見事そのプレッシャーを跳ね除けました。大胆な腹のくくり、とても良かったと思います。
最後の勝ちを決める1枚を持ってくる瞬間の感覚。手も心も震える感触。高鳴る心臓・・・
いつか手が震えなくなる日が来るでしょう。肝が据わる日も来るでしょう。心臓も平常かもしれません。
しかし「勝った瞬間の快感」
これだけは何度でも味わいたくなります。これからも味わってください!
猿渡陽一郎プロ、優勝おめでとうございます!