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ネマタの戦術本レビュー第475回「デジタルに読む麻雀 著:平澤元気 その11」

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第4章レッスン22 第二の河を読め!

 鳴き手がその上家から鳴いていない牌は通るは知ってさえいれば実戦で活用しやすいセオリーの一つです。例外としてタンキ(ノベタン含む)テンパイ、切られた時はメンツ候補がまだ出来ていなかったといった「鳴けなかった」ケースが取り上げられていますが、何らかの理由で「鳴かなかった」ケースもあります。

 基本的に一度鳴いたらシャンテンが進むものは鳴いていくことになりますが、「ここから鳴くとアガリにくい形が残る一方、アガリにくい形からメンツにできれば一度スルーした待ちが他家から盲点になる」といった理由でスルーされる場合もあります。基本的に頻度としては低いですが、鳴いた他家がテンパイまでの速度よりテンパイ時の待ちの強さを特に意識する打ち手であればリャンメンからはスルーされることも多くなります。比較的通りやすい牌であっても、こちらが勝負できるか微妙な手牌の場合は、「もし当たるとすればどのような場合か」に意識を向けるようにしたいものです。

レッスン23 捨牌の傷を見つけて手役を絞りこめ

 クイタンや一色手、クイタンも一色手も鳴きから否定される役牌手は分かりやすいですが、他の鳴き手役は出現頻度が低いこともあり注意していないと見落とす恐れもあります。ポイントは、「フォロー牌を切って悪形固定」の鳴き。クイタン、役牌、一色手系の鳴き手役はメンゼン以上にフォロー牌が残されやすいので、良形固定はあっても悪形固定はなかなか出現しないので、逆に言えば悪形固定があれば他の手役を想定しやすくなります。

 「フォロー牌が残されていないから通りやすい」とだけ考えると、押すべき手牌でないところから手役が絡んだ高打点の手に放銃してしまうミスをおかしがちになります。繰り返しになりますが、通ると決めてしまう前に、「もし当たるとすればどのような場合か」に意識を向けるようにしたいものです。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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