2月2日(金)に、日本麻将体育協会が主催する中国麻将の「第15期研究リーグ決勝戦」が行われ、雀サクッTVにて配信されます。
→【2/2(金)12:30】【中麻】第15期研究リーグ決勝戦【日本麻将体育協会】
このコーナーでは、「日本麻将体育協会」の田中実さんに中国麻将のルールを紹介していただきます。
(1)日本マージャンとの違い
(2)8点縛り
(3)フリテンでの出アガリと点差のお話
(4)中麻らしい役
(5)片アガリから真のリャンメンへ
(6)中麻らしい役その2
(7)条件戦の楽しみ方
フリテンでの出アガリと点差のお話
さて、もっとも食わず嫌いの拒否反応を示されるフリテンに関する内容です。
中麻の話をする前に、日本のマージャンで、フリテンに関する制約がなかったらどうでしょう。
例えば、トップめと15500点差で8000点の手をテンパイしていたとしましょう。
ツモアガリでは逆転できないけれど、直撃なら逆転できる点差です。
ここで、本来ツモアガリの牌を切って、トップめが同じ牌を合わせて「ローン、逆転です」となると味が悪いですね。
あるいは、平和のみをツモアガらずに、そのスジを追った人から三色のマンガンをアガったり。(本当は、現物もスジも警戒すれば済む話ですが)
放銃一家包の導入によって、ツモアガリよりも出アガリで生じる点差のほうが大きくなりました。
そこで、放銃を避けることが大きな要素になり、絶対に安全な牌がある中での攻防が大衆に広く支持されたのでしょう。
フリテンに制約を課すことは、放銃一家包と相性が良かったのです。
対して中麻では、放銃決着でもアガれなかった3人が点数を払います。
10点の手をアガった場合
ツモアガリ・・・3人が10点に8点を足した18点を払います。54点の収入、点差は72点つきます。
出アガリ・・・放銃した人は18点、脇の2人は8点ずつの払いです。34点の収入、放銃した人との点差は52点。
特定の相手との点差が重要な場合でも、直撃するよりツモアガリするほうが点差が大きいので、フリテンで出アガリできるからといって、ツモアガリせずに、わざわざ直撃を狙ったりしないわけです。
高め安めのあるテンパイの場合はどうでしょう。
ツモ
不求人(4)平和(2)連六(1)缺一門(1)喜相逢(1)9は17オール、51点の収入、68点差
出アガリ
メンゼン(2)平和(2)缺一門(1)清竜(16)21は29、脇2人から8点ずつ、45点の収入、放銃者と74点差、脇2人と53点差
高め安めの差が大きなこの手ですら、安めツモと高め直撃の差がわずかに6点。
最終局でもない限り、道中では清竜の直撃を狙って安めツモアガリを拒否したりしません。
アガリの条件が8点縛りに対し、アガると3人が8点も払う、というアガリじたいの価値が高く、そしてツモアガリの価値がさらに高い仕組みゆえ、日本のマージャンからフリテン制約をなくしたものイメージすると的外れなんですね。
先入観を捨てて、見てもらえたらと思います。